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裏表の日本

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 だからといって、知らなかったのは、そのことだけで、他の事は、特に外交のことは、特化して知っているのは当たり前だが、他の一般常識に関しても、かなり幅広く、そして確実に覚えているのだった。
「天は二物をあたえず」
 というが、
 それだけ、常識的なことも知っているが、一つだけ、
「始めて聞いた」
 というようなことは、
「人間なのだから、そんなこと、一つくらいあっても不思議のないことだ」
 と他の人は笑っていうことだろう。
 それを思うと、何となく、その理屈も分かる気がした。
 彼の名前は、
「クロカワ」
 という名前だった。
 クロカワは、中学、高校、大学を、ほとんど首席で卒業するという、
「100年に一度の天才」
 と言われた。
 それこそ、
「末は博士か? 大臣か?」
 と言われるだけの成績なのだが、この国においては、
「学校の成績が優秀だったからといって、トップになれるかどうか分からない」
 のである。
 察しのいい読者諸君は、この章に出てきた、
「日本」
 という国は、今の日本ではない。
 もちろん、
「限りなく、我々が知っている日本という国に近いのだが、先ほどのような、アメリカとの関係で、微妙に本当の日本と違うところがあるのだが、その溝は、果てしないものであろう」
 ということなのは、ここまででも分かってくれることであろう。
 つまりは、この世界は、一種の、
「パラレルワールド」
 の世界であり、そこに、我々の世界と、ほぼ同じ世界が広がっていて、そこには、日本もあれば、アメリカもある。
 我々の知っている国、すべてが存在するというわけである。
 話がややこしくなったが、
「この世界では、日本と似たような国が存在していて、そのことは、まるで国家機密のようになっている」
 ということであった。
 後、アメリカから入ってきた情報とすると、
「その国は、ほとんどの自由を許されているが、その国は、基本、アメリカの属国だというのだ」
 ということであった。
「まるで日本のよじゃないか?」
 と、クロカワは感じていた。
「それにしても、地図上に乗ってこないというのは、どういうことなのだろう?」
 世界地図を見ると、ほとんどの土地は、どこかの国に属している。中には。
「どこにも属していない土地がある」
 というのも分かっているが、そこは、そもそも、どこにも属さない土地ということで、認知されている国である。
 それを考えると、
「地図上で見えないところがあるのか?」
 ということなのか、あるいは、
「我々と違った圧倒的な科学力を持った人種がいて、彼らは密かに、海底に、住めるような技術を持って、我々の知らない世界で、邪魔にならないように、密かに暮らしているのかも知れない」
 とも考えられなくもないだろう。
 そんなことを考えていると。
「この世界には、まだまだ知らないことって多いのかも知れない」
 とおもい知らされた。
 確かに、科学の発展は目覚ましく。
「今まで分からなかったことが、どんどん分かってくる」
 あるいは、
「今まで、こうだと思っていたことが実は間違いで、本当に正しいのが何か?」
 ということが、どんどん信憑性も確かなものであるというのが分かってくるのだった。
「そんな科学の進歩に、ついてこれないのは、むしろ、人間の方なのかも知れない」
 そんなことを考えていると、
「自分が知らないことが、一つくらいあったとしても、それはしょうがないことではないのだろうか?」
 と思えてくるのだった。
 人間という世界は、
「人間というのは、万能ではない」
 と誰もが思っている。
 だから、AIであったり、ロボット、タイムマシンなどという、タイムトラベル系の、
「SF小説」
 などを好んで読むのだ。
 それは、見えないが、この世に存在している幽霊やお化けの類に、怖いくせに興味を持つという意味での、
「ホラー小説」
 であったり、
「オカルト小説」
 と呼ばれるものを好むのと同じことではないだろうか?
 ただ、人間というのは、
「絶対に、人工知能や、電子頭脳ではできないことを、人間ならできている」
 ということがある。
 ただ、これは、人間だけに限ったことではなく、
「他の動物にも、できている」
 ということがあるのだ。
 ということは、
「AIというのは、人間どころか、人間以外の下等動物にもできることが、できないということもある」
 ということになるのであろう。
 というのは、
「ロボット開発」
 と呼ばれるものであった。
 ロボット工学においての、ロボット開発は、二つの大きなことで、問題になっていると言われている。
 その一つが、
「ロボット工学三原則」
 と呼ばれるもので、これはロボット開発において、人間にできないことをロボットがやってくれるという意味で、人間よりも、強くできているのは当たり前のことで、それだけに、人間に危害を加えないようにしないといけないということである。
 それを昔から、
「フランケンシュタイン症候群」
 と呼ばれている。
 フランケンシュタインという博士が、理想の人間をつくろうとして、誤って、悪魔を作ってしまった」
 という、SF小説だ。
 つまり、ロボット開発において、
「決して人間に危害を加えないようにしないといけない」
 という機能を組み込む必要がある。
 それが、
「ロボット工学三原則」
 というものだが、
 それというのは、
「ロボットは、人間に危害を加えてはいけない」
「ロボットは人間のいうことを聞かなければならない」
「ロボットは自分の身は自分で守らなければならない」
 というこれらが、ザッとした内容なのだが、問題は、これらの。
「優先順位」
 であった。
 たとえば、
「人間のいうことを聞かなければいけないということを最優先にしてしまうと、だったら、人を傷つけてもいいという命令も聞かなければならないことになる」
 ということである。
 しかし、基本は、
「人間に危害が加わってはいけないのだから、いくら命令でも、聴いてはいけない命令も存在することになる」
 というわけだ。
「じゃあ、すべての優先順位の頂点は、人を傷つけてはいけないということになるのだろうか?」
 それを考えると、そのあたりは、慎重にい考える必要があるということであろう。
 これが、いわゆる、
「ロボット工学三原則」
 という問題である。
 そして、ロボット開発で問題となることとして、
「そもそも、ロボットが動かなければ、どうしようもない」
 ということで、
ロボットの中に組み込まれたAIに、限界のようなものが存在するのではないか?」
 ということで、理論上でも、
「不可能ではないか?」
 と思えることが出てきたのだ。
 それが、
「フレーム問題」
 と呼ばれるもので、
 この問題は、
「ロボットの思考範囲」
 というものを考えた場合に考えられるものであり、
「例えば、ロボットの思考を考えた時、普通であれば、無限の可能性を考えてしまう」
 ということである。
 だとすれば、いくら、どんなに早く計算する機械であっても、基本的には、次の行動に辿り着けないということだ。
 それを解消するには、
作品名:裏表の日本 作家名:森本晃次