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力の均衡による殺人計画

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 例えば、金を持っていて、知名度の高い人などであれば、
「いくらでも金を出す」
 と思うのだろうが、実は逆である。
 彼らは、
「自分が優寧人なだけに、最初は金を払うが、やつらは金を持っているのだ」
 ということは、
「金があるだけに、その金で、自分を守ろうとするだろう」
 そうなると、芸能界などは、
「その金で、用心棒だって雇うことができる。もっといえば、事務所に言えば、後始末くらいしてくれるかも知れない」
 ということだ。
「自分を守るためには、何だってやる」
 ということを分かっていないと、今度は自分たちが、やくざ連中に、袋叩きに遭い、それだけ、まるで、
「ミイラ取りがミイラになった」
 ということになるのである、
 それを思うと、
「用心棒や、やくざのような人の中には、必要と思われるような、必要悪というものの存在が不可欠なのではないか?」
 と思うのだった。
 そういう意味で、美人局というのが、もし警察につかなったとすれば、
「人を欺く」
 という意味での、
「詐欺行為」
 であったり、さらには、
「人を脅す」
 のだから、
「脅迫」
 ということになるのだろう。さらには、他にも併発するのかも知れないが、とにかく、
「卑劣な犯罪」
 であることに変わりはないだろう。
 ただ、これらの犯罪は、極悪と言ってもいいが、痴漢、盗撮などは、今で言う、
「セクハラ」
 である、
「相手が何も言えないというのをいいことにして、相手に対してプレッサーを掛けたり、自分の性癖の犠牲にしようというのだから、これほど、許されない犯罪というのもないのではないか」
 といってもいいだろう、
 盗聴というのも同じことで、
「相手が分からなければ、それでいい」
 というわけではない。
 もし、相手がそのことを知ってしまうと、明らかなショックを受け、
「男性不信」
 さらには、精神的に、性行為に対して、トラウマになってしまったり、もし、彼氏は夫がいる人であれば、一生その人と、セックスができない。あるいは、
「誰ともセックスができない」
 という精神状態になったとすれば、本人だけではない。
「彼氏や、夫に対しても、取り返しがつかないことをしたのだ」
 といってもいいだろう。
 そこまでは、法律で何とかできるものではない。できるとすれば、民事にて、
「損害賠償の請求」
 というところであろうか。
 結局は、
「金による解決」
 であり、
「病院通院などの足しにはなるかも知れないが、そもそも、一生消えない傷跡を残したのかも知れない」
 ということを考えると、
「本当に、そんなことで許されてもいいのだろうか?」
 ということになる。
「日本という国は、加害者に甘い」
 と言われるが、確かにそうなのだろう。
 しかし、加害者に対してだけではなく、加害者の家族も、一生後ろめたい気持ちで暮らさなければいけなくなり、
「本当に、日本というのは、加害者に甘い」
 と言い切れるのだろうか?
 ということで、すべてを、一方から見てしまって、本当にそれだけのことだといっておいいのだろうか?
 ということになるのだった。
 それを考えると、
「盗聴」
 というものも、
「分からなければいい」
 という理屈は許されるわけではない。
 それでも、幸恵は、何とか自分の性癖をまともに受け止めながら、それでも、我慢できずに、盗聴を続けていた。
「もちろん、夜の営みのあの声を聴きたい」
 というだけの異常性癖から来たことなのであるが、果たしてそれだけだったのだろうか?
 確かに最初はそれだけだったが、急に、
「夫婦の会話」
 というものにも興味を持つようになった。
 特に、
「年の離れた男女の営み」
 も性癖を満たすに十分なものだったが、それ以上に、会話の内容が気になっていた。
 というのも、最初は、
「年が離れているので、会話が遭うわけはないので、それこそ、旦那が満足すれば、それで終わり」
 くらいに思っていた。
 いや、そんな二人だったら、それこそ、
「奥さんは、遺産目当てに入り込んだのだ」
 と考えると、
「自分たち夫婦にとっても、容易ならんことだ」
 と考えるだろう。
「あの母親が半分持っていって、うちには、その半分、それを奥さんと二人で」
 と息子も思っているだろう。
 幸恵とすれば、
「自分こそ、遺産偉いという気持ちがある」
 と考えていることで、母親に対してのライバル心は大きいのだ。
 しかも、同じくらいの年齢で、自分よりもさらに倍を貰うことになるというのは、許せないということである。
 確かに、
「自分が遺産狙いだ」
 ということを表にだしていない。
 しかし、奥さんは、年の差だけで、その気持ちがありありなのは分かりきyていることだ。
 それだけに、潔いともいえる。
 自分は、そこまで考えていないだけで、それは、
「隠そう」
 という意思が大きいから、奥さんほど、あざといことはないのだ。
 ただ、開き直った方が、得だということもあり、幸恵は、その意識も、結構考えるようになったのだった。
「異常性癖」
 というのは、盗聴という姓劇よりも、もっと恐ろしい、遺産相続に絡む意識の方ではないのだあろうか?
 そんな状態の中で、幸恵が聞いた話だと、
「奥さんが、何やら誰かと浮気をしている」
 ということで、旦那が責めているというところであった。
 奥さんは、相手の名前を言わなかったが、旦那は、その名前をかたり、
「何で、あんなやつに、抱かれるんだ」
 というではないか。
 その様子を聞いていると、
「お義父さんは、相手のことをご存じなのかしら?」
 と感じた。
 知らなければ相手のことを罵るなど、できるはずがないからである。
 それを考えると、
「あの女は、お義父さんの知っている相手を浮気相手にして、まるで、お義父さんを追い詰めているかのようだわ」
 としか、思えなくなっていった。
 本当にそうなのかどうかは分からないが、どこまでが本当なのかということを考えていると、
「とにかく、お義父さんが可愛そう」
 と、幸恵はそう感じるようになったのだった。
 義父は、幸恵の気持ちは、分かっているつもりだった。
 というのも、
 幸恵が、実は、
「両親が、中学生の頃に、事故で亡くなったことで、親戚中をたらいまわしにされた」
 という経緯を持っていて、それだけ、人に対して警戒心が強いのだが、それだけに、よく相手のことも分かっている」
 という、両面を持っていて、その両面が、
「それぞれに、いい状態だ」
 ということを考えるようになっていたのだ。
 幸恵というのは、
「我慢強い」
 という感覚と、それでいて、
「涙もろい」
 というところがある。
 普通であれば、
「それぞれに一見して、似ていないことで、関連性のないような性格が、ちょうどあっているという、不思議な性格ではないか?」
 と旦那には感じたのだ。
 息子が連れてきた女性に、
「悪い人はいない」
 とまで思っていた旦那の気持ちを、さらに強くしたのが、幸恵の存在だった。
 幸恵は、自分一人で一生懸命になって働いていたが、そこに眼をつけたのが息子だった。