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ゆずは

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 というそんな状態になった、性癖を感じるのだ。
 だから、一般的に言われる、
「匂いフェチ」
 とは違っているのだ。
 あくまでも、
「いい匂い」
 というものではなく、本当であれば、嘔吐を催すかのような臭いでないといけないものであるはずあのだが、実際にはそうではない」
 というものになっているといっても過言ではないだろう。
 そんな中において、臭いを持った人が好きであり、他の人であれば、嘔吐を催すような臭いであるもの、どうしても、
「血の臭い」
 というものを想い起こさせるものが、どうしても、必須だということであった。
 しかも、汗の臭いなども、必須ではないだろうか?
「酸っぱい臭い」
 というのが、汗の臭いだということを感じると、
「生理の臭いの時、あの子は運動をしていたので、汗を掻いていたのは、間違いのないことだ」
 ということである。
「汗を掻いたり、汗が、酸っぱい臭いになるという時は、どこか切羽詰まったような、そんな感覚が残るのではないか?」
 ということが考えられた。
 汗を掻いた時の臭い、これは、今でも、好きだった。
 ただ、どうしても我慢ができないのが、その汗を隠そうとして、香水をまき散らしている連中である。ただ、普通の女性であれば、それほどのことではないのだが、外人などで、
「あまり風呂に入る習慣のない国の連中が、香水などで、臭いをごまかそうとしている時の臭いは、たまったものではない」
 あの連中に関しては、弁明の余地はなく、許されることではない。
 特に、都心部に行けば、コンビニ、ファーストフードなどで、従業員というと、そのほとんどが、
「外人どもだ」
 と思うと、コンビニで買ったり、ファーストフードの店は控えようと思うのだった。
 外人ばかりが、優遇されるという考えは、これ以上嫌なことはない。
「なぜ、日本人がいないのか?」
 ということを考えると、悪いのは政府の政策なのかということ以外に、何が考えられるというのか、妄想になってしまう。
「日本人の女の子の素直な臭いというものを、フェチとして愛でているということになるのだ。
 そんな彼女への、
「臭い」
 というものが、時には、フェロモンのように感じられることがある、
 板倉は、つかさの中に、独特の匂いを感じていた。
 それは、決して、
「鼻を衝く」
 というような、強烈なものではなく、まさにフェロモンを感じさせるもので、
「これこそ、女性というものの匂いなんだ」
 という思いであった。
 つかさにも、何か、男に対して感じる、
「臭い」
 というものがあったようだ。
 確かに、いつも、きれいにしてから行こうとは思っているのだが、どうしても、店に通う途中で、汗を掻いてしまうこともあるだろう、
 自分ではその臭いは分からない。
「ごめんね。臭うだろう? 先にお風呂にしようか?」
 というと、
「いいえ、いいの」
 と言って、抱きついてくるのだ。
 それは、服の上からであるが、相手との空間を少しでもなくそうというような気持ちがハッキリと現れているのだった。
「まさか、何かの匂いフェチなのかい?」
 と聞くと、
「ええ、お父さんの匂いを思い出すの」
 というではないか?
 いろいろ話を聴いてみると、
「私は妹がいるんだけど、普通だったら、姉の方を普通は可愛がるでしょう? でもうちは逆なの、私よりも妹の方を可愛がって、どうしても、姉の私には、愛情を注いでくれなかったの」
 というではないか。
「じゃあ、妹さんを恨んでいるの?」
 と聞いてみると、
「いいえ、妹に罪はないと思っているんだけど、親に対しては、当然恨んでいるわ」
 という。
「親って、どういう人なの?」
 と聞いてみると、
「私の親は、お父さんが学者なの。そして、家系には、学者や医者が多くて、まあ、エリートの家庭という感じなのかしら? でも、うちの代になると、どうしても、男の子が生まれないので、そのジレンマのようなものがあったのか、妹が生まれた時、なぜか、妹にばかりかまって、私には構わないというおかしなことになったのね」
 という。
「妹が知能が発達していて、それで、贔屓したとか、そういうことなのかな?」
 と、言ってすぐに、
「あっ、しまった」
 と言った。
「こんなことを言ってしまってはいけなかったのかも知れない」
 と思ったのだが、それは、知らず知らずに、つかさをディスっていたのかも知れないからだ。
「そうかも知れないわね。私もそれほど成績が悪かったわけではないけど、妹のIQはmとんでもなく高かったようなの、だから、両親は、
「男の子ではないけど、妹を後継者に選ぼうと思っていたのかも知れないわね」
 という。
 そんなことを聞くと、
「妹の旦那になる人は大変だ。下手をすれば、種馬にされてしまわないとも限らない」
 と思った。
 そういえば、昔、喜劇映画のようなもので、
「女性が強い家系で、男が種馬にされている」
 というような内容だった。
 最後は確か駆け落ちをしていたようだが、少し、センシティブな内容だったような気がする。
 そんな家庭だったようだが、
「それにしても、こんな話をよく俺にしてくれたものだな」
 と思ったが、それが、
「俺だからしてくれたのか?」
 それとも、
「お客さんには皆にしているのか?」
 と思ったが、こういう接客業で、皆にこんな暗い話をしていたら、指名件数は一気に減っていくことだろう。
 それを考えると、
「俺だけじゃないとしても、できる人はちゃんと見極めているんだろうな」
 と感じるのだった。
 さすがに、いくら話しやすい板倉であったとしても、さすがにこんな話を聴かされると、少し重たい気分になるのは、当然であった。
 だから、しばらく、つかさのところに来なかったというのも、納得できるものだった。
 そういうこともあってか、ソープ自体にいかなかった。
 精神的にも、癒しを必要とするというよりも、仕事が忙しくなって、体力的に、きつかったこともあり、
「癒しよりも、休養」
 ということで、
「休養こそ、癒し」
 ということになっていたのだ。
 そんな時、ソープというのは、却って体力がいるということで、下手に行くと、あまりそれまで感じたことのなかった。
「賢者モード」
 に陥ってしまいそうで、
「これでは、本末転倒になってしまう」
 と考えるようになったのだった。
 そんな状態であったが、ソープにいく代わりに、アルコールでの、
「癒し」
 を求めるようになった。
 週に2回くらい、バーに行くようになっていた。
 そのバーは、取引先の方に教えてもらったところなので、その人は来るかも知れないが、少なくとも会社の人が来ることはない。
 その取引先の人も、今ではほとんどたまにしか来ないということだったので、
「この店は、俺が常連になっても、別によさそうだ」
 ということで、よく行くようになったのだ。
 マスターと話が合うということもあったし、何よりも食事がおいしかった。
「おいしい料理を食べながら、カクテルをゆっくりと呑む」
 実に請託な時間の使い方だった。
 実は、
「馴染みの店を持ちたい」
 という気持ちは、結構昔からあった。
作品名:ゆずは 作家名:森本晃次