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洗脳と洗礼

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 なことになってくると、許されることではなくなってくる。
 世の中には、
「菌の中から、いろいろな特効薬を作り出そうという研究をしている」
 という人たちもたくさんいる。
「毒にしかならない」
 と思っている人は、その頭が硬いといってもいいかも知れないが、決してそうではない。
 それに、同じ菌であって、そこから同じようにして作った特効薬でも、気を付けなければ、
「すべての人に効く」
 というわけではない。
 当然、
「人によって、効果があるなし」
 というのは、個人差があったりするので、臨床試験というのも大切であり、いろいろと、先を見るためには、その時々で、確認すべきことを行う必要があるといえるだろう。
「ひょっとすると、人間が人間を好きになる」
 という効果も、
「何かの菌によるものではないか?」
 ということも考えられる。
 しかし、人が誰かを好きになり、そこでお壊れる性行為で子供が生まれる。そして、そのことが、
「子孫繁栄」
 ということにつながると考えると、
「これは、人間に限ったことではなく、基本的には動物。いや、植物にも言えることなので、これは、菌によるものというよりも、人間の本能によるものではないか?」
 と考えられる。
 では、この、
「本能」
 というものを考えてみると、
「それは、遺伝子に関係のあるものだ」
 と言えるだろう。
 しかし、菌やウイルスというものが、
「遺伝子とは関係ない」
 とは言えないだろう。
「下手をすると、遺伝子の構造を変えてしまう効果だってあるかも知れない」
 などと考えると、普通はありえないが、
「ある日突然、まったく違う性格になっていた」
 あるいは、身体的にも影響し、
「女の子だったはずなのに、目が覚めると、身体も心も男になっていた」
 というホラーのような話しも本当に起こりえることなのかも知れない。
 と感じるのであった。
 そんなことを、人によっては、夢に見ることもあるだろう。
 見た夢が、実は正夢で、性転換してしまうという人が、今までにいなかったともいえないだろう。
 ただ、人間は、集団生活しているので、
「昨日まで女だった人が、翌朝いきなり男になっていた」
 などというと、一大センセーショナルを巻き起こし、大変なことになるだろう。
 そんなことが起こったわけではないので、
「人によっては、そういう問題だって起こりえるのではないか?」
 と考えられるとしても、実際には、
「ありえない」
 ということになるのであろう。
 そんなことを考えると、
「世の中というもの、何が起こっても不思議はないが、その中でも本当にあり得ないということがあり、結界のようなものが存在しているのかも知れない」
 ということだってあるということになる。
 前述の自殺菌というのもそうである。
 全員が全員。その、
「自殺菌」
 の影響を受けるというわけではない。
 人によっては。伝染したとしても、そのせいで、
「自殺などしない」
 という人もいる。
 その人は自殺菌の存在を一切分かっていない、ただ、
「意味もなく自殺をしたくなる気がする」
 ということで、
「鬱病にでもなったのだろうか?」
 と考える人もいるが、それは、本当は自殺菌の影響なのだろう。
 そして、本当に自殺をしてしまった人は、その真相について、聴くことはできない。
 なぜなら、
「もう死んでしまっているからだ」
 だから、
「自殺菌の創造」
 ということは、理論的にはできても、それを証明することはできない。
 何と言っても、
「どこの誰に伝染し、今のこの瞬間にも、自殺したいと思い、その本懐を遂げているという人だっているだろう」
 それを思うと、
「菌やウイルス」
 というのは、体質は違うが、まったく別というわけではなく、
「微妙な関係を育んでいるものだ」
 といってもいいだろう。
 そういえば、例のドラマがあって、
「世界的なパンデミック」
 が起こったのは、二年も経っていただろうか?
 パンデミックが流行り出した時、そのドラマのことを思い出した人は一定数いただろう。
 ただ、この時のドラマと、今回の、
「世界的なパンデミック」
 における最大の違いは、
「ドラマにおいては、菌というものの存在があり、世界的なパンデミックというのは、ウイルスが原因だ」
 ということであった。
 つまり、
「ドラマは菌なので、善玉も存在するが、パンデミックは、ウイルスなので、基本的に善というものはありえない」
 ということだ。
 今までに起こってきたパンデミックのほとんどや、季節性などということで流行している病気は、まず、ウイルスによるものだ。
 と言えるであろう。
 今回のパンデミックにしても、インフルエンザにしてもそうだ。
 ただ、違うというと、コレラであったり、結核というものは、
「菌」
 であった。
 だから、コレラにしても、結核にしても、絶滅というところまではいかないまでも、ほとんど社会問題になるまで流行するということはない。
 結核にしても、昔は。
「不治の病」
 であったが、今では薬で治すことができる。
 ストレプトマイシンなどのような特効薬が開発されたからである。
 これも、
「菌」
 というものの正室として、
「毒を持って毒を制する」
 という考えに集約されるものがあるということになるのだろう。
 ウイルスというのは、
「流行するのは、ある意味仕方がない」
 ということになるのだろうか。
 しかも、ウイルスというのは厄介なもので、流行が始まると一度では済まない。
 変異を繰り返すことで、その状態がどんどんひどくなり、
「○○型」
 などというものがどんどん出てきたりする。
 ウイルスも
「生存していく」
 という使命があることで、人間が特効薬を作ることを見越してなのか、変異することで生き残ろうとするのだ。
 つまりは、
「ウイルスと人間の生き残りをかけた。一種のデスゲームのようなものであり、同止め繰りのようなものを繰り返していく」
 といってもいいだろう。
 だから、今回の
「世界的なパンデミック」
 にしても、
「第○波」
 というものがあるだろうということは想像がついたが、
「ここまでひどいことになると誰が想像しただろう」
 ほぼ、三年が経って、やっと、マスクを蓮字てもいいなどという政府の政策があった。
 といっても、前述のような政府なので、その対策がよかったとは、ほぼ考えられない。
 事実。
「マスク義務廃止」
 といっても、マスクを外している人は、ほとんどいない。
 それだけ、政府の考えが甘いと皆思っているという証拠であろうし、さらに、
「国民のことなど、どうなってもいい政府」
 ということを、さすがに国民も分かってきたということになるのだろう。
 菌の中には、
「善玉と悪玉」
 それぞれがいるということを言ったが。中には、
「菌を利用して、自分がその特性を促す」
 というような菌もいたりする。
 人間の中にある精神疾患の中には、
「原因不明」
 あるいは。
「仮説としてはあるが、実証されているわけではない」
 というものも数多くある。
 そんな中に、
「菌」
作品名:洗脳と洗礼 作家名:森本晃次