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邪悪の正体

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 なる言葉とは、違ったものとして描かれている。
 その大原則は、
「美しさ」
 である。
 これは、前述にある。
「耽美主義」
 に近いものがあるが、
「似て非なるもの」
 と言ってもいいかも知れないが、それは、
「美というものをいかに感じるか?」
 ということである・
 かつての耽美主義による美しさは、
「美に感じる美しさ」
 というものよりも、
「モラルのなさを、いかに美として捉えるか?」
 というものであった。
 だが、BLというのは、確かに、
「禁断の恋」
 と言ってもいいのだが、実際に演じる少年たち自体が美しいということであり、彼らを彩るものがなくても、彼ら自身に美しさが存在し、それを描いているのだ。
 耽美主義の場合は、殺人などという犯罪行為を犯罪を行う動機として、
「美の追求」
 ということで、もちろん、犯罪を肯定するわけではないが、美の追求のためには仕方がないという考えである。
 BLと発想は近いのだが、その距離はというとかなり遠い。
「宇宙における、地球と月の距離」
 とでもいえばいいのか、BLなどという同性愛への感覚は、耽美主義で片付けられないものがあるのかも知れない。
 同じ、
「同性愛」
 というものを描くもので、
「GL」
 というものがある。
 これは、ガールズラブと言われるが、BLほど、たくさんあるわけではない。いわゆる、
「レズビアン」
 と呼ばれるもので、こちらは、昔からある、
「レズビアン小説をマンガ化したもの」
 という意味で、BLなどのような、かなり昔と違い、まるで、新しいジャンルでもあるかのような小説というものとは、違うだろう。
 ただ、レズビアンというのは、男性が見ても、女性が見ても、美しさを最初から感じることができる。
 男色などというと、基本的に、
「変質者以外では、興味を示すことはない」
 と言われていて、
「BL」
 というものでも、女性の目から見たものしか、美しいと感じることはないだろう。
 だから、どうしても、
「美しさを最優先とする」
 という、耽美主義というものを、言い訳にしなければ、
「BL小説」
 というものは、成立しないのかも知れない。
 そういう意味では、今のマンガや小説界において、よく、
「BL」
 などという文化を作り上げることができたのか?
 それが、すごいことではないだろうか?
「時代が求めた」
 というのは、言い過ぎではないだろうか?
 レズという文化は、その人によって違う。
 確かに、レズというと、隠微な雰囲気であり、男色が、
「気色の悪いもの」
 ということで、イメージする。
 ホモというものが、気色悪ければ悪いほど、
「レズは神聖で、淫蕩なもの」
 と感じるのだ。
 ただ、どうしても、昔からの、
「男尊女卑」
 という考えから、女性同士というと、どこか、芸術というよりも、淫蕩性が強く見られ、その印象が、神話の世界を感じさせるのであった。
 ただ、どうしても、同性愛というものは、
「禁断のもの」
 として見られる。
「近親相姦」
 と双璧を感じさせるものだが、その中でも、近親相姦と違って、気持ち悪さを感じさせないという点で、レズは、芸術的なものとして感じさせるのだろう。
「百合」
 という言葉に代表される意味で、
「ホモが、バラといわれる真っ赤なイメージと違い、どこか、おしとやかな清楚さを感じさせる百合がイメージされるのは、それだけ、強さよりも、美を感じさせるという意味での清楚さなのではないだろうか?」
 と感じさせるのだ。
 かすみは、中学時代、
「百合小説」
 というものを、何度か読んだことがある。
 その本は、友達から借りて読むことが多かったのだが、
「なぜ、友達がそういう本を持っているのか?」
 ということは、よくわからなかった。
 というのも、中学時代の思春期の頃、
「興味はあるけど、恥ずかしくて読むことができない」
 と、同級生の子たちと同じようなことを思っていたのだが、
 実際に聴いてみると、
「私、普通に買うわよ」
 という人もいた。
 今の時代であれば、
「ネットで買う」
 という子もいるが、ネットで買うと、まずは先に家族が見ることになって。
「何よ、これ」
 と言われると、どう答えていいか分からなかった。
 そもそもが、郵送される時に、出版社の名前が表に出ていて、その名前から、本の内容が想像できるようなものであれば、問題であろう。
 それを考えると、
「通販というのも怖い」
 よ言えるだろう。
 今まで通販でモノを買ったことがないので、どんな形で来るか分からない。ただ少なくとも、
「送り状があるわけだから、送り主の名前くらいは書かれているはずだ」
 ということである。
 通販では、さすがに買えないとなると、同人誌関係の書店であれば売っているかも知れないが、今度は、
「年齢承認」
 に引っかかってくる。
「18歳未満立ち入り禁止」
 になっているだろうから、いくら証明書を求められないといっても、パッと見で、
「中学生」
 ということがバレバレだろう。
 そう思うと、本屋での購入は難しいということになる。
 となると、後考えられるのは、
「他人が購入したものをもらい受ける」
 などというものだ。
 例えば、彼氏がいて、その彼氏が、
「18歳以上か?」
 あるいは、成人に見えるくらいであれば、購入できるだろう。
 彼が買ってきたものを、もらい受けるという方が、一番ありえることであって、それを、友達に貸すというのは、
「私には、年上の彼氏がいる」
 ということを、自慢したいということになるのかも知れない。
 中学生くらいであれば、
「大学生の彼氏などがいれば、羨ましい」
 という思いを抱くだろう。
 それだけで、マウントを取ることができ、
「彼に、誰か紹介してもらおうか?」
 とばかりに、自分を羨ましがられるほどになるのだ。
 確かに、羨ましくはあったが、中学生の女の子が、大学生と付き合うというと、それだけのリスクがあるような気がするのも、無理もないことだった。
 特に大学生というと、
「チャラい」
 というイメージが、かすみにはあり。
「大学生の彼氏がいればいいというのは、あまりいい発想ではないかも知れない」
 というのは、
「相手が、同級生では相手をしてもらえない」
 というような男なのか?
 あるいは、
「中学生くらいの思春期の子にしか興味を持たない」
 というような、変態だったりする可能性があるからだ。
 中学生の女の子とすれば、
「大学生というと、垢抜けしていて、お金を持っていて、頭がいい」
 というイメージで見るのが一般的なのかも知れないが、
 大学生というと、実際に、イメージ通りの人もいるにはいるだろうが、そういう人は、少なくとも、ナンパなどはしないだろう
 そんなことをしなくても、学内でモテるからである。
 何も、年下というリスクを負う必要はない。リスクを負うとすれば、
「中学生が好きだ」
 という、ロリコンであったりする、変態気質の人くらいではないだろうか?
 そんなことを考えていると、かすみは、決して、そんな大学生の彼氏を持った相手と真剣に付き合っているわけではない。
作品名:邪悪の正体 作家名:森本晃次