小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

禁断のライセンス

INDEX|7ページ/19ページ|

次のページ前のページ
 

「日本国の731部隊に関しては、完全に化学兵器の開発をしていて、明らかな大量殺戮兵器で、しかも、貧しかったということで、
「安価な化学兵器」
 に関しては。その研究に特化しているということで、その情報がほしかったに違いない。
 基本的に、満州における、ハルビン郊外にあったと言われる、
「731部隊」
 であるが、そこでは捕虜や、犯罪者を中心に、
「人体実験を繰り返していた」
 という。
「完全に、どれだけの少ない量で、たくさんの人を殺傷できるか?」
 という数学的な発想なのである。
 そういう意味では、某国のほしがっている情報と一致するのだ。
 国家予算というのも問題があり、さらには、もし、ソ連が核爆弾を開発すると、
「核の抑止力」
 という形にならなければ、全面核戦争になるということで、
「もし、何か予期せぬことが起こってしまい、核の発射ボタンを押してしまったら?」
 と思うと、もうその時点で、自国だけではなく、地球上が、廃墟になってしまうということである。
 それこそ悪夢であり、
「いかに悪夢から逃れるか?」
 と考えると、
「核兵器以外の、有効な兵器はないか?」
 と考えると、今でも、
「貧乏人の核兵器と言われるような、生物兵器が君臨することになる」
 と思うと、その最先端の技術、さらには人体実験で得たデータがほしいと思うのは当たり前である。
 考えてみれば、ハルビンの731部隊の駐屯地で、
「まったく証拠が残っていない」
 というのもおかしな話で、
 世界には
「残っていない」
 と言わせておいて、実際には、
「某国の諜報部隊」
 が、密かに、日本と結び、
「皆の命を救ってやるから、我が国に、研究結果のすべてをよこせ」
 という密約が結ばれていたのかも知れない。
 そうでもなければ、
「ソ連が侵攻してくる」
 という状態で、
「資料をすべて灰にして、証拠をすべて残さなかった」
 ということにはならないだろう。
 某国に資料だけでも持ち込まれたものがいっぱいあり、研究員も、密かに満州から、某国領に移されたのかも知れないということも考えられなくもないということなのだろう。
「我が国としては、君たちの命を救ってあげるかわりに、某国が望む世界平和。つまりは、社会主義国家撲滅を目指し、頑張っていこうと思っているので、君たちにも協力を願いたい」
 ということであった。
 ただ、その時、
「断ることは許されない」
 という、完全に命令口調だったのだ。
 それを思うと、
「一歩間違って、某国が日本の立場だったら、同じことをするだろうか?」
 と思うのだが、日本人には、
「それは考えられない」
 と思うのだった。
 というのは、
 某国にとって、日本という国は、最初から見下して見ている。いくら立場が逆でも、
「そのプライドは守り続けるのではないか?」
 と思うのだった。
 それが、某国のプライドと自由な発想なのだろうが、背に腹を変えられないところもあるのだった。
 某国に関しては、今までにもいろいろな謂れがあった。
「世界の警察」
 という自認しているわりには、他国に勝手に介入し、諸事情から、撤収し、結局、残された国が、敗北するというのを繰り返している。
 特に、
「大戦後から、冷戦時代」
 ということで、まずは、中国という国に介入し、当時終戦後勃発した、
「中国共産党と国民党」
 との闘いで、国民党を支援していたのだが、
「蒋介石が某国のいうことを聴かなかったということをきっかけにして、支援を打ち切ったことで、共産党が勝利し、結果、社会主義国である中華人民共和国が成立することになり、蒋介石は台湾に逃げた」
 ということで、今に至る、いわゆる、
「台湾問題」
 というものが残り、今の日本を巻き込む、台湾有事というものになったのだ。
 また、某国は、
「東南アジアの共産化」
 を防ぐという理由で、
「インドシナ問題」
 に介入し、それがそのまま、ベトナム戦争になった。
 しかし、ベトナム戦争では、最初、ピンポイント爆撃をしていたが、それでは、
「被害のわりに、効果が得られない」
 ということで、国内からも、作戦の悪さが指摘されたので、今度は無差別爆撃を行うと、戦争の悲惨さがカメラマンによって、某国国内で宣伝され、今度は、
「反戦運動」
 に繋がった。
 某国では、撤兵を決めて、それが、今度は、取り残された南ベトナムでは、
「首都サイゴン陥落」
 という悲劇を生み、そして、ベトナムの社会主義化が決定したのであった。
 そんなベトナム戦争で、某国と、その某国に付き従った国が結構いろいろなひどいことを行った。そのことも、この新しく建国した国で開発された化学兵器が活躍したというウワサもあったが、ウソではないにしろ、どこまで本当なのか分かったものではなかったのだ。
 すでに、
「731部隊」
 の残党による、
「化学兵器開発隊」
 というものが、その威力を発揮していたといっても、過言ではないだろう。
 彼らの開発していた薬の中で、少し気になるものに、
「惚れっぽい薬」
 というのがあった。
 元々は、別の薬品を作るつもりが、その副作用で生まれたものだったのだが、最初は、
「ただの副産物」
 という程度にしか思っていかなかったのだが、
「この薬を密かにほしい」
 という国が現れた。
 元々、この国でいろいろなものを開発しているというウワサは、各国で言われていたのだった。
 それが、公然の秘密のようになり、それぞれの、国の関係省庁に、
「営業」
 という形で、紹介されていた。
 日本という国でも、ここの営業を受けていて、
「公然の秘密」
 ということを理由に、厚生労働省が、それらの薬の購入を予算に組み込んだりしていた。
 もちろん、平和主義が憲法に明記されている国であるので、殺傷能力のある、危険な薬物の輸入など、ありえるはずもなかった、
 さらに、輸入の際、二つの方法が取られた。
 一つは、
「薬品をそのまま購入する」
 という形であるが、これは、一番オーソドックスであるが、それは、即行の効力を必要とする場合である。
「伝染病の蔓延によるワクチン」
 であったり、
「特効薬のようなもの」
 であったり、
 というものであった。
 それらのものは、基本的に、
「全国民に必要な数の確保」
 を必要とし、国家による製品の輸入だけではなく、
「それらの薬品のライセンス取得」
 というものができれば、日本国内でも、それを生産することができるような仕掛けをとることであろう。
 今のところ、
「そこまでするということはない」
 ということであったのだが、
「いずれ、必要になる」
 ということから、政府の方では、厚生労働省とは、一線を画した部署が、別省庁として作られることになったのだ。
 そこは、予算獲得などの問題であったり、
「政府の都合」
 というものがあるのだろう。
 さらに、もう一つは、ワクチンなどの輸入がどうしても早急に必要な場合もあるだろうが、それだけではなく、
「いずれは、国内でライセンス生産」
作品名:禁断のライセンス 作家名:森本晃次