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禁断のライセンス

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「国家に対して、不安分子をのさばらせておくと、国家転覆のクーデターが起こらないとも限らない」
 ということだ。
 それが、大日本帝国であり、社会主義国家だ。
 この二つは、主義自体は違い、敵対するものだが、
「独裁」
 という意味では変わりなく、行動パターンも似ていると言っていいだろう。
 もっとも、戦争中であれば、有事として、
「国民の権利を少し削って、国家のために尽くす」
 というのが、
「君主国」
 における。
「臣民」
 というものであった。
 社会主義において国家体制がどのようなものなのかということを考えると、民主主義の人間には分からないだろう。
 しかし、民主主義も、正直ロクなものではない。
 政府として、一党独裁で来た体制も、
「贈収賄」
 であったり、
「汚職事件」
 などであったりと、国家体制は、
「政府の私物化」
 ということになっている。
 しかも、国民が、自分たちの老後の貯えとして、国家がその運営を任されているにも関わらず、10年以上に渡って、ずさんな管理をしていたために、ほとんどの年金の所在が分からないという、
「言語道断」
 であり、
「空前絶後」
 の状態になっているというものだ。
 さて、そんな国家だが、
「民主国家がいいのか?」
 それとも、
「社会主義がいいのか?」
 という問題であるが、そもそも、
「民主主義の欠点を補いながらの新しい国家体制」
 ということで、まるで、
「理想の国家体制」
 ということで考えられた社会主義国家というのがこれでは、どうしようもないというものだ。
「では、どういう国家がいいのか?」
 ということになると難しい。
 今までの民主主義国家が悪いということで社会主義にすると、これまた行き過ぎる。
「加減を知らない」
 というのが、国家体制というものに対しての発想になるというのか、実に問題と言ってもいいだろう。
 そんな社会主義と民主主義の間に置かれた、
「パンドラの匣」
 に入っているのは、
「核兵器」
 という、
「地球消滅」
 のリスクを背負ったものになることが恐ろしいのだった。
 我々の住んでいる国家において、
「自由がなくなることは、容認できない」
 というのが基本だとすれば、
「治安をどう維持するかということであるが、抑えつけようとすると、ダメなことは、歴史が証明している」
 と言っていいだろう。
 社会主義という国は、世界でも数個になってしまった。
 今の時代は、国家を超えた個人が集まっただけで、国を動かせると信じて疑わない民族がある。
 今でも内戦が続いている国であったり、アラブとイスラエルのような、一触即発で、
「いつ戦争になるか分からない」
 と思われているが、戦争にならなくても、ゲリラ戦がいくつもの世界で無数に確認されているというのが、今の社会である。
 それが、某国における、
「同時多発テロ」
 と呼ばれるものだったのだ。
 世情は、そうやって、ゲリラ化した戦闘が繰り広げられることとなったのだが、戦闘を続けるだけの力が、今度は国家から、一企業の、
「死の商人」
 という形で武器を提供するやり方が多いという。
 ひょっとすると、そのバックに国家が関わっているのかも知れないが、それはそれで、
「国家間の紛争」
 にならないということで、うまくいくということかも知れない。
 最近では、もう一つ気になるのが、
「独裁的な国家が多い」
 ということも気になるところだ。
 元々、そんな気があったが、それよりもさらに国家間において、ずっと続いている紛争もあったりする。
 地理的な問題、さらに、それによる、開発に必要な物資獲得のための侵略など、横行している時代である。
 確かに、世界紛争解決の期間として、
「国際連合」
 というものがあるが、議長国が、その紛争の当事国さったりして、
「満場一致」
 というわけにはいかない。
 議長国の中には、元々国連を結成したのが、
「さきの大戦」
 において、戦勝国であったところが、中心になっての連合の体制なのだ。
 だから、あれから、70年以上が経っているのだから、体制としては古いと言ってもいい。
 それを思えば、国家体制というものが、どういうものかということも分かってくるというものだった。
 ただ、満場一致でないと、決議案が出せないということがネックになっている、なかなか難しいところである。
 そういう意味では、かつての戦争に対しての軍を派遣する時も、
「国連軍」
 という形での、
「国連からの正式な軍隊」
 として送っていることはないだろう。
 だから、朝鮮戦争の時も、湾岸戦争の時も、
「多国籍軍」
 ということになるのだ。
 とにかく、国連の常任理事国というものに、相対する、それぞれの体制の国家があるということが厄介なことであった。
 特に、その2大大国というものが、それぞれの体制だから厄介だ。
 だからこそ、
「冷戦」
 と呼ばれる時代だったのだが、冷戦が終結し、その後に起こってきたのが、ゲリラ戦、今では、ゲリラというわけではなく、れっきとした国家紛争であるが、一歩間違えば、
「核戦争の恐怖」
 になりかねないということだ。
 この国家間の紛争を考えると、
「もっと、何か平和のうちに、紛争を解決できないか?」
 ということを考える人が出てきてもいいのではないだろうか?
 ということで、今は、
「兵器としての、化学兵器」
 という考え方と、
「平和利用の化学兵器」
 というものの両面から考えられているところがあるようだ。
 国家間においての考え方や、その問題は、今のところ、
「半永久的なものだ」
 という考えになっているようだった。
 考えてみれば、
「兵器というのは、毒にもなれば、薬にもなる」
 というものだった。
 例えば、
「ピクリン酸」
 というものがあるが、これは、昔は火薬として使用していて、今では医薬品として利用している。
 強力な爆弾である、
「ニトログリセリン」
 というものも、
「衝撃に弱い爆弾」
 という認識もあれば、
「心臓病の薬」
 という認識もある。
 このように、
「毒にもなれば薬にもなる」
 というものは少なくなく、結構あるものなのかも知れない。
 そういう意味で、今開発を急がれているのが、
「伝染病を防ぐ薬」
 というものだった。
 これには、何段階かあり、特に、いつ、どんな種類の伝染病が流行るか分からない。それを考えると、
「どういう形がいいのか?」
 という考えになり、とりあえず、段階を決めて、
「フェーズ分け」
 をするのがいいのではないかと考えるのだった。
 まずは、最初のフェーズとして、
「伝染病が流行るとすれば、いつ? そしてどのような種類の?」
 という予測型である。
 今の世の中の伝染病の流行具合から考えると、
「いかに、どの伝染病が流行るか?」
 ということが問題となってくるのだった。
 これは、正直、一番難しい。
 しかし、これができていないと、いきなり伝染病は入ってくるということが分からずに、気が付けば、流行ってしまっていると、一番大切な、
「水際対策」
 というものを阻止できないのだ。
 そして、さらにいえば、
作品名:禁断のライセンス 作家名:森本晃次