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痛み分けの犯罪

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 もちろん、そういうエキスパートが集まっているので、こういう組織は、全国から選りすぐりの刑事が集められている。
 見た目は、
「ただの転勤」
 であるが、中には、県をまたいでの人もいたりするのを考えると、
「普通の組織というわけではないな」
 というのも、見る人が見れば分かることであろう。
 これはもちろん、
「K市だから」
 というわけではない。
 同じように、外人どもに、好きなように犯罪を犯されているところは、全国にいくらでもある。
 そして、K市にあると目されている、外人どもによる、
「テロ組織」
 のようなものは、全国にあることだろう。
「一つが潰れても、アジトは、他にもたくさんある」
 という感じで、それこそ、
「秘密基地」
 という感じである。
「いかに警察の目をごまかすか?」
 ということで、
「完全に、キツネとタヌキの騙し合い」
 である。
 だが、相手もなかなか尻尾を出さない。特に、今は昔のような検挙も難しくなっていて、捜査自体も、昔のような、
「何でもあり」
 というわけにもいかなくなっただろう。
 今も通用するかどうかは、難しいところであるが、
「別件逮捕」
 あるいは、
「おとり捜査」
 または、
「情報屋を潜入させての捜査」
 など、どこまで通用するかということであった。
 つまりは、コンプライアンスの問題であるが、それだけに、
「特殊チーム」
 を警察内で作り、専門的に、捜査や、検挙を行うという、昭和時代のハードボイルドドラマで出てきた、
「Gメン」
 というのが、それにあたるのではないだろうか?
 それにしても、今の時代に、そんな裏組織が、外人によってつくられているなどと、誰が信じられるだろう?
 それなのに、政府のバカどもは、
「インバウンド」
 などと言って、外人どもを受け入れ、
「金を使わせる」
 などと、悠長なことを言っているが、それが、亡国への道をひた走っているということをまったく知らないのだ。
 それが、日本の政治家というもので、そんな連中に対して、
「日本に来てください」
 などと言っているというのは、何とも、これ以上の、
「お花畑などない」
 といってもいいだろう。
 外国からすれば、簡単に日本に潜入し、情報も抜き放題なのだ。
 それはきっと、日本政府のバカな連中が、
「バカな外国人に金を使わせ、安い賃金で働かせる」
 ということをもくろんでいるのだろう。
 もちろん、これも、すべての政治家が、
「バカな連中だ」
 とは言い切れないだろうが、少なくとも、ソーリや、ソーリの取り巻きの連中は、
「ただのバカでしかない」
 ということであろう。
 史上最低のソーリと言われ、支持率も最低ラインを低飛行しているのに、
「しばらく選挙がないから安心だ」
 と、こちらも大園芸のような、お花畑で、
「自分がどこにいるか分からない」
 という状態になっているということを、まったく分かっていないから、バカの連鎖なのであった。
 そんなK市の雑居ビルで起こった殺人事件。被害者が誰なのか、すぐに分かると思われた。
 なぜかというと、殺されたタイミングと、殺された男が、
「外人だ」
 ということが分かったので、
「こいつは、この弁当屋の店員の一人ではないか?」
 と思われたからだった。
 警察も、
「まず、弁当屋の関係者に違いないだろう」
 と考えていたことと、何といっても、時間的に、目撃者がいるかも知れないということで、弁当屋の人にも、連絡だけは入れておいた。
 鑑識による被害者の状況が報告された。
「現在、分かることだけをかいつまみますと、まず、凶器は、胸に突き刺さっているナイフに違いないと思われます。正面から突き刺しています、どうやら、胸に突き立てて、もたれかかるようにしたので、その分、深くえぐられているようですね。ある程度、即死に近かったと思います。それに正目から突き刺しているわりには、抵抗した後があまり見えないので、顔見知りの犯行か、まさか、その人に刺されるとは思ってもいなかったのか、それとも、プロによる犯行で、電光石火のようなものだったかということでしょうね」
 と言った。
 そのうえで、
「とは言いましたが、最後の電光石火というのは、少し考えすぎかもしれないです。というのは、犯人がどういうつもりだったのか、正面から体重を預けるように刺しているということは、プロという感じではないように思えるんですよ。正面からだと、相手が倒れこんできて、返り血を浴びる可能性もありますからね」
 というのだった。
「なるほど、では死亡推定時刻はいつ頃だったんでしょうか?」
 と聞かれて、
「たぶん、死後、まだ数時間も経っていないということから、死後1,2時間というところでしょうね。それ以上でもなく、それ以下でもないということくらいしか今は言えませんね」
 ということであった。
「じゃあ、被害者の身元で何か分かるものはないですか?」
 と聞かれた鑑識官は、
「それが、身元を示すものは何もないんですよ。財布、パスケースなどは、ポケットから発見されませんでした」
 というと、
「じゃあ、犯人が抜き取っていったということでしょうか?」
 と迫田刑事に聞かれると、
「それは違う気がしますね。先ほども申しましたとおり、争った跡がないのと同じで、物色した感じもありません、それに、ゆっくりしていれば、誰かに見られる可能性も無きにしも非ずなので、犯人の心理からすれば、よほどの何か大切なものでもない限り、すぐに遠くに逃げようとするでしょうからね」
 ということであった。
「なるほど、ということだと、考えられることとして、私は一つの可能性を感じましたね」
 と、迫田刑事は言った。
「それはどういうことですか?」
 と鑑識官が聞くと、
「被害者は、大切なものを、身体以外のところに一つにまとめて持っていたということでしょうね。つまりは、被害者は絶えずカバンのようなものを持っていて、そこに全部入れていた。それを犯人がもっていったということではないのかな?」
 と迫田刑事がいうと、
「じゃあ、強盗の類ということですか?」
 と、今度は田村刑事が訊ねると、
「いや、それは何とも言えないが、問題は、犯人にとって、身元を隠すことにどんなメリットがあるかということなんだよな。俺たちは今、被害者の身元のことだけを考えているからそう思うんだけど、たまたま、カバンを持ち去ったことで、被害者の身元を隠すために持ち去ったと思っているだけで、犯人にとって、身元がバレることなど二の次で、最初から、身元がバレようがどうしようが関係なく、カバンを持ち去るということに、意味があったんじゃないかな?」
 と迫田刑事は言った。
「何のために?」
 と田村刑事がいうと、
「今のところ考えられるとすれば、物取りの犯行だと思わせるということになるかな?」
 と迫田刑事がいうと、
「そうなるといろいろな考え方ができてきますね?」
 と田村刑事がいう。
作品名:痛み分けの犯罪 作家名:森本晃次