怪しい色彩
それまでには、いろいろな状況を加味したシステムであったり、運用側のノウハウを生かしたものとして、改良がくわえられることで、いろいろな便利なシステムが出来上がっていったのであろう。
そんなシステム開発も、当時はある程度急がれたのかも知れない。
何しろ時代は、昭和から平成へと移り変わり、その後迎えることになる、
「バブル崩壊」
それにより、リストラなどの深刻な社会不安もあり、流通関係の会社も、結構痛手だったりした。
特に問屋などは、中小企業などでは軒並み倒産ということもあり、大きな商社が、末端のスーパーを受け持つことになったりした。
従来であれば、直送などで、下請けのような問屋に卸し、そこからそれぞれのスーパーに小分けをして持っていくという形で、大手商社は、下請けをたくさん持つことで、直送手数料で食ってきたものが、それができなくなり、末端からは、
「商品がこない」
などというクレームがあり、
「営業お物流も、管理部門も、大混乱の中の業務となった。
営業社員は、潰れていった下請けから、数人を雇い入れ、そのノウハウを生かすことになるだろう。
それまでの小売りと下請けの交渉を、大手問屋が分かるはずもなく、いかに対応していくかということが大きな問題ではないだろうか?
それに、下請けお営業と、小売りのバイヤーとの、それまでに培われた、
「信頼関係」
というものもある。
いくら、倒産した会社だといえ、個々の営業の技量は、それなりのものがあったはずだからである。
それを考えると、その後に起こる、
「吸収合併や、大手企業同士の合併」
などというのも、
「理にかなったことではないか」
と言えるのではないだろうか。
ネットスーパーには、ある意味、一長一短があるだろう。
確かに慣れると便利でいいのだろうが、いくつかのデメリットもある。
まずは、
「いつも実際に目で見て買うことで、新鮮なものを選べる」
という自負を持っている人には、どうしてもネットスーパーというのは、自分でものを選ぶわけではなく、たくさんの中から最初に掴んだものという感覚なので、新鮮さというのは、望みのものが来るとは限らない。
また、
「掛けで買うのは嫌だ」
と思っている人も少なくないだろう。
「お財布ケイタイ」
などの、電子マネーを含む現金や、プリペイドカードなどであればいいのだが、
「一か月分をまとめて、その合計を、決まった日に引き落とし」
というやり方であれば、
「ついつい余計なものまで買ってしまう」
という、
「クレジットカードあるある」
というものになってしまうだろう。
クレジットカードというと、どうしても、値段の上限を意識せずに買ってしまうという人も多く、
「これこそが、クレジットカードの罠で、特に買い物依存症などという人にとっては、天敵といってもいいかも知れない」
宅配サービスをまだ、
「銀行引き落とし」
にしている人はまだいいが、つまりは、
「購入の翌月の10日引き落とし」
という程度でいいが、もし、それをクレジットカード支払いなどにしていると、それが、
「翌々月の10日」
などということになるのである。
何かといり用の、年末など、ギフトや、クリスマスケーキやオードブル。さらには、お正月準備やおせちなどとなると、値段が一気に跳ね上がる。
普段の月が二万円くらいであっても、12月などになると、10万まではいかなくても、7万、8万くらいは普通にあるのではないだろうか?
今までは12月の給料と、冬のボーナスを当てにしてできたことが、実際の支払が2月ということで、その時に、銀行に入っていないといけないわけで、意識せずに買っていると、その引き落としができなくなり、下手をすると、
「カードをストップ」
ということになるかも知れない。
そういう意味で、金銭感覚の弱い人は、クレジットというのは、一歩間違えれは命取りになりかねないだろう。
それを思うと、売掛という形での、宅配などというのは、
「諸刃の剣のようなものだ」
といってもいいだろう。
ただ、
「絶対に必要な人」
というのもいるだろう。
例えば、車で移動しないとスーパーまでいけない人が、年老いてしまい、運転ができなくなり、
「免許の返上」
をした人に、毎回、買い物のために、バスなどに乗って、街まで出てこいというのは無難しいことだ。
「第一、出てくるだけで大変なのに、購入した荷物を持って、また家まで戻るのがどれほどきついかということを分かっているというのだろうか?」
そもそも、宅配系のサービスが出てきたのは、
「これからの相思高齢化によって、さらに、田舎の過疎化によって、買い物ができない人、つまり、買い物弱者、が増えてくることを見越して考えられたサービス」
だったのだ、
さらに、今度は、
「共稼ぎなどにより、買い物が次第に大変になってくる」
ということも見越して、考えられたものであった。
そもそも、このサービスというのは、おおっざっぱなシステムではあるが、
「まずは、会員制ということで、サービスを利用したいと思った人が、宅配会社に連絡を取り、入会の手続きを取る。連絡の取り方は、以前は電話、今はスマホやパソコンから、決められたフォームに入力するだけだ。もちろん、個人情報の問題もあるので、できるところまでの入力になるが、それでも個人情報が必須な場合は、当然のことながら、セキュリティをしっかりとしていることが前提である」
ということだ。
そして、会員になるためには、いくつかの登録が必要で、氏名、年齢、性別、住所、電電話番号などの基礎情報はもちろん、引き落としかクレジット関係の情報、さらに、マンションであれば、オートロックの有無、自宅であれば、ペットの有無などの配達に必要なものである」
それが、プロローグで、基本は、営業が行って、入会手続きの用紙を記入ということになる。
そうしないと、個人情報をネットに晒すのは恐ろしいということである。
そして、入会手続きが終わると、今度は注文のやり方のレクチャーをしてもらうのだが、昔であれば、プッシュホン型の電話で、
「音声対応」
という形でボタンを押すことで、注文するのだ。
たとえば、最初に繋がった時など、
「会員番号を入力し、♯を押してください」
と言われるので、その通りに乳六する。
つまり、音声の言う通りに入力すれば、最後には注文が完了しているというわけだ。
今ではネットやスマホでの注文が多くなっているが、会社のホームページ内にある、注文のページから、会員ログインして、クリックして最後に確定ボタンを押すというやり方だ。
最近では、ファーストフードのお店でも、タッチパネルなのでの注文が増えてきている。宅配サービスを利用している人は、タッチパネルの利用もさぞやスムーズに行ったことであろう。
それを思うと、宅配サービスは、実にうまくできていて、ある意味。
「時代の先端を行っていて、やっと他のサービスがおいついてきた」
といってもいいだろう。
特に、ここ数年前から、いまだに猛威をふるっている、
「世界的なパンデミック」
というものであるが、