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遺伝ではない遺伝子

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 が一つどころか3っつくらいまで、疑惑として引っかかっていて、
「私がもし、何か不正をやっているとすれば、私は首相どころか、国会議員も辞める」
 などといっておいて、結局疑惑のままで、しかも、国会に提出した資料は、肝心な部分を真っ黒に黒塗りした、まるで、
「私の腹の中と同じです」
 と言っているのと同じ資料をぬけぬけと出してくる始末だ。
 しかも、
「その問題の渦中にあった人が、自殺をする」
 ということで、こちらも、
「死人に口なし」
 というようなことをしておいて、
「私は潔白でござい」
 とは、
「どの口がいう」
 とは、まさにこのことであった。
 しかも、このソーリ、自分の味方になる検事が、まもなく定年になるということで、
「その検事に辞められては、自分の保身ができない」
 というだけの理由で、
「なんと、法律を改正しようとした」
 ということまでやっている。
 さすがに、これには、国民は芸能人、著名人も怒りのツイートを書いていたが、それでも強行しようとしたところで、さらに滑稽なことに、
「その渦中の男が、賭けマージャンで、辞任に追い込まれた」
 という、茶番劇での終焉だった。
 さすがにこれには国民もずっこけただろう。
「ああ、しょせんあのソーリがやることだ。結末はこんなことだろうよ」
 といって、国民の笑いものになったのだった。
 何しろそれまでに、滑稽なことはたくさんあった。
「マスク問題しかり」
「芸能人とのコラボ動画問題しかり」
 である。
 細かく説明しなくても、このソーリの、
「武勇伝」
 くらい、履いて捨てるほどあるのだから、少しでもニュースを見る国民であれば、
「ああ、あんなこともあったな」
 と、このソーリを語るための、
「茶番の引き出し」
 くらいは、たくさん持っていることであろう。
「茶番というのは、この男のためにあるのだろう」
 と言われるほどであったが、それでも、最初の頃は、外交という意味で、
「今までの他のソーリとは違う」
 というところの片鱗くらいは見えていたような気がする。
 しかし、実際に蓋を開けてみると、ロクなことはない。
「俺たちは、あのソーリに騙されていたんだ」
 と感じた人も多いだろう。
 やはり、第一次内閣の時、
「病気を理由に、都合が悪くなると、病院に逃げ込んだ」
 という前科があったからだ。
 しかも、極めつけが、
「政権在任、最長記録」
 というものを樹立した数日後に、まるで判を押したように、またしても、
「病気を理由に、都合が悪くなると、病院に逃げ込んだ」
 と、前とまったく同じ文句をそのまま使えることをしたのだった。
「これでは、「政権在任」ではなく、「政権罪人」ではないか?」
 と言われたとしても、まったく無理もないことに違いない。
 そんなソーリも、病院に、そのまま逃げ込んだままだったらよかったのに、ノコノコ出てきて、水面下でまたソーリへの返り咲きを目指していたというウワサの中で、参院選応援という名目で、遊説などにいくから、
「日本のザル警備」
 のせいで、まんまと凶弾に倒れてしまった。
 確かに、暗殺行為というのは、テロ行為と一緒で、
「許されることではない」
 といえるのだろうが、
 今回の騒動だけは、犯人にも同情の予知はあるし、死んだ人間も、今までに自分のために何人が死んだか、あるいは、地獄でのたうち回っているかということを考えると、
「殺されて可哀そう」
 などとは、決して思えない。
 ただ、一つ言えることは、そのおかげで
「宗教団体と、政治家の癒着」
 あるいは、
「悪徳宗教団体の化けの皮を剥がす」
 ということに、一役買っているのかも知れない。
 もっとも、ここから先は政治と宗教の話で、今回の鍋島の親の関わった団体と、今社会で問題になっている団体とは、関係がない。逆にいうと、
「一つ変なところがあれば、10も20も、怪しいところは出てくる」
 という、まるで、一般的な害虫のようではないか。
 そんな害虫のような団体は、水面下にはたくさんある。どこまで政府が突っ込んだ捜査ができるか実に見ものであった。
 さて、今回の占いで、占い師が、鍋島におかしなことを言った。彼は誕生日を聞くと、急に顔色が変わり、
「誕生日周辺の日は、気を付けなされ」
 というではないか。
 何がいいたいのか、正直分からないが、とりあえず頷くしかなかった。ただ、不安は一気に募ってきて、理由を聞きたいが、怖い気もした。

                 大団円

 だが、せっかく来たのだから、聞かない方が気になる。どうしても、不安なまま帰ることはできないような気がしたのだ。
「どうして誕生日周辺は気をつけなければいけないのですか?」
 と聞いてみると、
「誕生日というのは、君にとって、鬼門じゃならよ」
 というではないか。
「どういうことですか? その日付に何かあるのか、それとも、他に何か曰くがあるんですか?」
 と聞いてみると、
「日にちというわけではない。生まれたその日が鬼門だといっているんだよ」
 という。
「えっ? 生まれた日が問題で、今度は、誕生日が何か不吉だということですか?」
 と聞くと、
「これはあなただけのことではないが、あなたの場合は、特にその傾向が表れている。あなたの前の人が、その傾向を持っていたからなのかも知れない」
 という。
 ますますわからなかった。この占い師は何がいいたいというのだろうか?
「ところで、ご両親は、どうされておられるのか?」
 といきなり、核心をついてきた占い師に対して、鍋島は、少しビックリしたが、
「ええ、それなんですが、何やら怪しげな新興宗教にのめりこんでいて、私も困っているんです」
 というと、
「ご両親は、その宗教に入ったことに対して、何か言っていませんか?」
 と聞かれたので、
「それは、入信の理由とか、そういうことですか?」
 と聞いてくるので、
「あ、いいえ、詳しくは何も知りません。知りたくもないです」
 と吐き捨てるようにいうと、占い師は、少し困ったような苦笑いを浮かべて、
「まあ、そんなに怒りをむき出しにされることはないでしょう」
 という感じで、諫められた。
「この占い師、何も知らないくせに。やっぱり占い師のような怪しい連中は、宗教の味方をするんだろうか?」
 と考えさせられた。
「いえ、怒っているわけではありませんが」
 と、鍋島は、ふてくされた様子を、わざとあからさまに見せるような感じでいうのだった。
 それを見てさらに占い師は、苦笑いをしたが、最初は、
「面白くない」
 と思い、さらにふてくされた気分になったが、二度目はさすがに、理由が知りたいという方が多くなった。
 何と言っても、
「両親のことをずっと思い悩んでいる」
 ということをおくびにも出していなかったのに、どうして分かったのかと思うと、さすがにこの占い師に対して、
「シャッポを脱ぐ」
 という気持ちになってもいいかも知れない。
 素直な気持ちになって、
「両親が一体何を考えているのか、僕には分からないんです」
 というので、占い師は、
作品名:遺伝ではない遺伝子 作家名:森本晃次