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時代回顧

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 メールをする相手もおらず、ましてや、電話で話す相手もいない。ただ、仕事の対応用に、ケイタイにエラーメールが飛んできたり、対応の際に、どうしても、声での連携が必要だったりと、どうしようもなかったからだ。
 しかし、
「必要なことは、ガラケーでもできる」
 ということで、別にスマホを持っていないといけないということはまったくなかったのであった。
 それを思うと、これまでのマイナーチェンジを何度くりかえしてきたことか。実際にスマホというものが普及し始めてから、もう10年近くも経っているではないか。
 一番の理由としては、
「スマホ代が、普通のケイタイ代よりも、倍はかかる」
 と言われていたからだ。
 基本料金が、ケイタイ代が4000円くらいであったは、当時スマホに機種変すると、
「一万円はくだらないのではないか?」
 と言われていた。
 しかし、それは、
「今は昔」
 ということで、それから数年のうちに、あれよあれよという間にスマホの基本料金が安くなってきたのだ。
 実際には、ニュースでも言っていて、前のソーリの時代に、肝いり政策として、確かに当時、
「スマホの値段を下げる」
 という計画を話していたような気がした。
 実際に、スマホの値段というのは、
「日本ほど使用量が高い先進国はない」
 と言われていた。
 理由に関してはハッキリとは知らなかったが、かつてのガラケーの時代であれば、日本も開発の先端を行っていたということであったが、これがスマホともなると、
「ガラケーに執着しすぎて、スマホ競争に乗り遅れた」
 というのが真実のようだ。
「ガラケー」
 要するに、
「ガラパゴスケイタイ」
 と言われるように、古いと言われているが、
「その割に、十分な機能を備えている」
 ということらしい。
 だから、その神話に踊らされて、日本は、ガラケーの限界を見誤り、
「まだまだガラケーの会ア発でも十分にいける」
 と判断し、気が付くと、スマホの開発という分野で、諸外国から一気に遅れを取ったということであった。
 それが、直接の、
「スマホ料金が高額になっている理由」
 ということに結びつくのかどうか分からないが、実際にはしょうがないことのようであった。
 そんな時代に乗り遅れたことで、
「スマホ料金」
 が高額になってしまったということなのだろう。
 前のソーリの肝いりということで、
「なるほど、数年前からスマホの基本料金はどんどん下がり始め、一応の公約は果たしたということになるだろう」
 という意味で、前のソーリは形だけでも、
「肝いり」
 といえる公約を一つだけでも果たすことができた。
 ただ、その前のソーリが、例の、
「疑惑塗れ」
 と言われる人で、あの人は、
「ひょっとすると、公約をいくつか果たしているのかも知れないが、大風呂敷を敷きすぎたせいもあってか、まったく風呂敷の達成が伝わってこないことから、何もやっていないのではないか?」
 と言われるのだ。
 さらに、疑惑がすべてを打ち消し、
「他に誰も代役がいないから」
 というだけで、ソーリを、戦後最長などと言われる称号にしがみつき、結果、そのしがみついた称号に達した瞬間、
「病気が悪化した」
 とか言って、前回のソーリをやった時同様に、病院に逃げ込むという、無様な姿をまたしても国民に見せてしまい、デジャブを引き起こさせたのだった。
 さらに、今のソーリはもっとひどい。
 そもそもが、
「人間の器が小さい」
 ので、疑惑があっても表に出てこない。
 今まではソーリの力が強すぎたということで、結構強さが目立ったのだが、実際には、そのため、悪いところばかりが表に出ていたので、
「今度の人なら、悪いことはしていないだろう」
 ということで、若手ということもあり、期待したのだが、それこそ、まったくの見込み違いであった。
 最初こそ、かつての、
「疑惑ソーリ」
 と言われた元ソーリの疑惑を
「政府が暴く」
 ということwp公約に掲げて、総裁選を乗り切り、総裁となった後の、衆院選にて、与党が勝ったことで、晴れて、
「総理総裁」
 ということになったくせに、その組閣において起用した議員というのが、
「名前も聞いたことのない人達ばかり」
 であり、ほとんどが、副大臣だった人や、次官だった人ばかりだった。
 それが、今までの、
「強い大臣がいることで、ソーリが身動きが取れなかった」
 ということを払拭する政府だということで、国民にも受け入れられるはずだったのに、蓋を開けてみれば。その半分近くが、自分で、
「疑惑を解明する」
 と言った元ソーリの派閥からの選出だった。
 それを聴いたことで、国民の中には、
「どういうことだ?」
 と、感じた人もいるだろう。
 サムもそのうちの一人なのだが、実際にはそこまで、その時の国民は意識していなかったのだろう。それだけ、期待の方が大きかったのではないだろうか?
「選挙に通ったのは、元ソーリが、推してくれたからだ」
 ということでの、
「お礼人事」
 だったんおではないかということであった。
 このお礼人事というのは、今に始まったことではなく、いい悪いは別にして、昔からあったことであった。
 それだけに、国民も、
「最初だから、しょうがない。そのうちに、徐々にあの人の色を出してくるさ」
 といって、まだまだ支持率も人気も絶大だった時期だったのだ。
 しかし、そのうちに、それらの話も頭打ちしてくるようなことが続いてくる。
 そのいい例の一つとして、就任から、半年もしないうちに、世界情勢が一変することが起こってきた。
 というのも、
「かつて、連邦を築いていた超大国から、昔分裂した国が、反体制の同盟に加盟しようとしたことと、領土的野心というものもあって、その国を攻撃した」
 という事件があったのだが、その行為を世界は侵略として非難した。
 だが、そして、両国間では、戦争となり、攻め込まれた方は。反撃に転じていた。
 しかし、日本という国は、本来は、
「有事のない国」
 であり、攻撃された時だけの、
「専守防衛」
 しかできないのだ。
 だから、どんなことがあっても、
「中立」
 というものを表明し、他の国のように、
「経済制裁」
 などに加担してはいけないのだ。
 しかも、その国に援助金を出すというではないか。
 いくら侵略行為とはいえ、守る方の国も攻め込まれる前から、あからさまに戦争準備を進めていたのだ。だから、行為は侵略なのかも知れないが、実際には、ただの戦闘状態である。
 ということは、日本はそれだけでも、中立を表明しなければならないのだ。
 援助金などというのは、バカげたことであり、国内では、
「世界的なパンデミック」
 によって、生活もできずに苦しむ人が、溢れかえっているというのに、何も見返りもない、第三国に、血税を無償で送らなければいけないというのか?
 そんなことは誰が考えても分かることである。
 その時点でも、まだ、このソーリの化けの皮が剥げなかった。そうなると、
「このソーリだけではなく、国民もバカなのではないか?」
 と言われても、それは仕方のないことではないのだろうか?
 そんなことを考えていると、
作品名:時代回顧 作家名:森本晃次