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一蓮托生の息子

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「果たして、満州国というものを成立させて、日本の権益や、居留民の安全を考えれば、これらの満州事変における行動は、本当に承認されないものだというのだろうか?」
 ということは言えるだろう。
 しかも、棄権をする国が少しあっただけで、承認に賛成する国が日本だけだったというのは、完全に日本が孤立してしまったことを示していた。
 ただ、それくらいのことは、日本も分かっていたのだろう。
 そうでもなければ、あそこまで堂々と、
「国際連盟の脱退」
 ということを、日本政府の全権である、松岡洋右が言えるということもなかっただろう。
「もし、諸外国の反対にあって、非承認ということになれば、国際連盟を抜けても構わない」
 という話になっていたであろう。
 ただ、話としては、
「日本は、国際連盟を脱退することを、最初から考えていた」
 という話もある。
 かつての、ワシントンや、ロンドンでの、
「軍縮会議」
 において、日本は圧倒的に不利な条約を結ばされたことで、
「何かあればm国際連盟を脱退する」
 ということを考えていたというのだ。
 そういう意味で、リットン調査団の報告や、閣議での投票において、日本の言い分が認められなかったということだけで、脱退という口実を、国際連盟は日本に与えてしまったのだといってもいいだろう。
 そんなことを日本が考えていたなど、誰も知らなかっただろう。
 だから、日本国民も、
「国際連盟は日本に喧嘩を売った」
 ということになり、そのことで国民も、
「英米許すまじ」
 とばかりに、国際連盟を牛耳っている超大国に対し、怒りをあらわにしたことだろう。
 それによって、さらに、中国に対しての不信感、何といっても、居留民に対しての極悪非道なやり方をただすために行った、最終的には、
「満州国建国」
 というものを、諸外国が認めないということは、
「日本という国を認めない」
 ということに繋がるのではないだろうか?
 ということであった。
 日本という国は、ここから、
「軍部による独断専行」
 さらには、
「中国本土への野心」
 というものが生まれてくるのだった。
 ある意味、満州事変の画策がそうなるのだが、実際に画策した石原莞爾は、このような展開を望んではいなかった。
 あくまでも、満蒙問題を解決し、あとは、満州国を守るということをして、
「対外進出をする時期ではない」
 ということを考えなければいけないと思っていたのだ。
 だから、中国進出をしようとする、陸軍将校に、辞めるように進言すると、
「満州に入る時のあなたのマネをしているだけです」
 と言われて、何も言えなくなったのだというのだ。
 元々この石原莞爾という人物には、その思想として、根源に日蓮宗があった。そして、そこから派生した考え方として、
「世界最終戦争論」
 というものがあったのだ。
 これはいわゆる、
「トーナメント戦」
 のようなもので、各大陸における代表国が、対戦し、最終的に残った2国にて、
「世界最終戦争」
 を行い、そこで、最後に勝ち残った国によって、最後には、恒久平和が訪れるという考えだというのだ。
 石原莞爾の構想としては、
「ヨーロッパは、それぞれの国が潰し合うことで、国土も国家も疲弊している。アジアは、中国などの植民地だらけで、そもそも、国力がない。ソ連も革命や粛清によって、国力は低下しているので、最終的に、残るのは、アメリカと日本だ」
 という考えだった。
 そこで、日本としては、まず、ソ連をけん制し、最終戦争までに、ソ連を仮想敵としてやっつける必要があることから、満蒙問題の解決は、不可欠だということなのだ。
 そういう意味で、満州国がワンクッションとなるわけだが、そこから、南下して、中国に行くというのは、不必要な侵略で、
「列強を刺激することになる」
 と思っていたのだが、まさか、満蒙問題解決のために起こした満州事変が、このような形となるとは、想像もしていなかったことだろう。
 結果、北京にて、軍事衝突が起こり、そのまま、中国側の挑発に乗って、全面戦争に突入することになる。
 さらにアメリカとしては、2つの理由から、世界大戦に日本を引き釣り出すことで、自分たちが、参戦する口実を作りたかったのだ。
 一つは、イギリスからの要請で、
「ドイツ軍との戦いのために、アメリカの参戦を望む」
 というもの。
 そして、もう一つは、
「列強に乗り遅れてしまった中国への進出のため、日本と一戦交える必要がある」
 というものであった。
 この二つの理由で、参戦したかったのだが、いかんせん、アメリカ国民や、議会が、
「攻撃もされておらず、主戦場はヨーロッパと、わが国には関係のないことで、参戦する意義がどこにある」
 という理由で反対が多かった。
 アメリカという国が、宣戦布告を行うには、いくら大統領の力が強くても、議会の承認が得られなければ戦争を行うことができない。
 そのために、あの日本具による、
「真珠湾攻撃」
 を起こさせて、アメリカ参戦の機運を高めるということを考えたのだ。
 その考えが功を奏し、
「リメンバーパールハーバー」
 という言葉の下、アメリカ国民や世論は一気に、開戦に傾いたのだった。
 そういう意味で、今戦争を行っている片方の国のダイトウリョウが、アメリカに対して、
「真珠湾攻撃」
 という言葉を使って、自分たちが攻撃されていることに対する支援を要請するというのは、
「歴史的に微妙なことだ」
 といえるのではないだろうか?
 つまり、それだけこのダイトウリョウは、
「歴史を知らない無知なダイトウリョウだ」
 ということである。
「さすがは、元コメディアンだ」
 といえるのではないだろうか。
 しょせんは、ダイトウリョウの器ではないそんな男に、国民は戦争を起こされて、どんどん殺されることになっているのだ。
 もっとも、他国のことだけではなかった。今の日本のソーリも人のことは言えない。
 そんなバカなダイトウリョウがアメリカ議会の前で、
「真珠湾攻撃」
 を口にして、日本をこけ下ろすかのような発言をしているのに、日本に援助のためのビデオ出演をした時、こともあろうに、国会議員のほとんどが立ち上がっての、
「スタンディングオベーション」
 であった。
 思わず、
「ナチスドイツかよ」
 といってしまった人がどれくらいいるだろう。
 日本という国は、それだけ舐められているということで、そんな国に対して、大切な血税をまるで、
「自分の金」
 であるかのように、湯水のごとく渡しているというのは、どういうことなのだろうか?
 しかも、数年前からの、
「世界的なパンデミック」
 あるいは、物価高騰、そして、円安などという問題から、国内に、本当に困っている人がたくさんいるのに、それを放っておいて、何の見返りもない国に対して援助するなどというのは、
「一体、何様だと思っている」
 といってもいいだろう。
 そもそも、円安になった理由として、
「そんなソーリがいる日本という国」
 という見方をされ、
「もう、日本も終わりだ」
 と投資家が思ったことから、円が売られ、どんどん、円の価値が下がっていったのだ。
作品名:一蓮托生の息子 作家名:森本晃次