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一蓮托生の息子

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 といえるのではないだろうか?
 何しろ、行政を一絡げにしてはいけないのかも知れないが、一番の不祥事であり、滑稽とも思えることとして、
「年金を消した」
 という事実があるではないか。
「国民を数字で管理することで、厄介な手間を省けて、役所の労力削減を考えたのだろうが、そもそも、怠慢な役所の手間を省くよりも、まず必要なのは、意識改革ではないかと考えるのは、自分だけだろうか?」
 と、吉松は考えたが、
「本当にこれでいいのだろうか?」
 と思えてならないのは、それだけ情けない世の中になったということでもある。
 その新しいシステムに今まで紙の世界で管理していたものを、コンピュータ入力しようとすると、
「誰のものなのか分からない」
 というような資料が多数見つかった。
 名前が読みにくかったり、紛らわしかったりして、調べてみると、それぞれで間違って記入されていたり、そのおかげで、結果として、
「年金総額はあるが、誰のモノなのかも分からない」
 ということになった。
 そうなると、年金の総額自体、信憑性はないというものだ。
 個人個人の年金を加算することで、すべてが把握できるのだから、不明金額が膨れ上がれば、それを単純に加算すればいいだけなのか分からない。
「政権交代」
 が起こるほどの大事件だったのを、国民はあっという間に忘れてしまったのか、確かに政権交代した野党も、
「とても、政治ができるような体制ではなかった」
 ということで、やつらは、
「政権交代をお願いします」
 と必死で訴えていたくせに、いざ政権奪取となると、何ら準備をしていなかったということになる。
「政権奪取などできない」
 ということを、誰よりも、野党の方が思っていたのかも知れない。
「ここまで、救いようのないバカな政党だと思いもしなかった」
 というのが、国民の一致した考えだったのだろう。
 しかし、今の与党に戻ってからは、ソーリの周辺での汚職や収賄のどす黒いウワサ。
 それを打ち消そうと躍起になっているのだから、いかにもウソでなさそうだということが証明されたかのようだった。
 そんな時代が、いかにひどかったかということが、今の国民に分かっているのだろうか?
 あれから、ソーリが何代も変わったが、
「だんだんと、ひどくなっていくソーリ」
 に、国民は何を感じているというのだろうか?
 ソーリというのは、前職が、
「世界的なパンデミック」
 の最中に、オリンピックを開催したいがために、
「安心安全」
 という、何の信憑性のない言葉を並べ立て、それも、自分や自分たちが、儲かるだけのために、国民がどうなってもいいとでもいうようなソーリだった。
 さらに前のソーリは、結局、暗殺されたが、政権を握っている間に、いろいろな、あからさまにクロにしか見えないという疑惑塗れの男で、パンデミックの際には、ことごとく政策が裏目というか、
「いまさらやってどうするか?」
 というようなことを、
「私は対策を講じたんだ」
 という、まるで、自作自演のようなことをして、国民を騙し、
「史上最高の就任期間」
 という記録を作ったらしいが、言い換えれば、
「史上最長に、疑惑塗れの真っ黒な時代だった」
 といえるわけである。
 それを思うと、
「世の中。特に権力をなまじ握った人間に、ロクな奴はおらず、どんどん最悪になっていく」
 といってもいいだろう。
 その証拠に、円安がひどくなったのは、それだけ、
「日本が、外国から舐められている」
 という証拠である。
 国民性は、外国なんかよりも、よほどいいと言われるべきなのに、トップがひどいとここまでになるものかということを、証明しているかのようであった。
 そんな政治の難しい話は別にして、現在の日本人のモラルはひどいものである。
 喫茶店における、自慢話をしていたやつなどは、まわりにそれほど被害を与えるものではないのだが、そのぶん、あざとさが目立ち、確信犯であるところが許せないのだった。
 そんなやつらの二重人格性を考えると、
「どんどん、何か悪い菌にでも、犯されているのではないか?」
 と思うのだった。
 特に今は、
「世界的なパンデミック」
 ということもあり、
「どんなひどいウイルスができたとしても驚かない」
 と思えるのだ。
 というのも、
「あのパンデミックと呼ばれたウイルスは、突然変異などによる偶発的なものではなく、どこかの国や団体が、何かの目的を持って、世界に送り出したものだ」
 と考えられなくもないだろう。
 というのも、
「今の世の中において、何が起こっても不思議はないといえるのは、世界で起こっている異常気象であったり、伝染病の流行もそう。戦争などの侵略も、かつての、帝国主義時代並みのような侵略戦争が起こっている」
 と思えば、不思議なことではない。
 ただ、この侵略戦争と呼ばれているものも、よく見れば、侵略戦争ではない。
 それぞれの国がお互いの立場から戦争をしているだけで、ただ、先に攻撃した方が、侵略と言われるという、まるで、日本特有の文化としての、
「判官びいき」
 を、他の国が実践しているというのは、実に皮肉なことだった。
 しかし、実際に攻め込まれた方の国だって。武器を集めたり、兵を国境付近に配置して、戦争に備えていたのは事実だ。
 だから別に奇襲を仕掛けたわけでもなく、防御している国に攻め込んだというだけで、普通に起こった戦争を、世界が煽るように、
「侵略戦争」
 と声にしたのがまずかったのだろう。
 どうせ、どこかの超大国の諜略なのだろうが、それに載せられて世界が騒ぐから、
「片方の国に、世界は加担する」
 という形になったのだ。
 本当場、国際法上であれば、
「中立を貫かなければいけないはずだ」
 というのも、別に攻め込まれた国と同盟を結んでいるわけでもない。
「喧嘩両成敗なのに、片方に味方をするのは、ある意味、逆に弱い者いじめといってもいいかも知れない」
 といえるだろう。
 それを思うと、あの攻め込まれたダイトウリョウが、アメリカ議会で、
「真珠湾」
 という言葉を口にしたのも分かる気がする。
 あの時も、ヨーロッパで戦争をしているイギリスから、アメリカの参戦を願っているのだが、議会がうんとは言わないことで、
「日本に先制攻撃をさせる」
 という作戦をとって、国民を誘導しようと考えたのだろう。
 それを思うと、まんまと、日本政府は、
「ルーズベルトの作戦に引っかかった」
 ということになるのだろう。
 それが、大東亜戦争が始まった本当の理由である。
 それを大戦後に、占領軍の教育方針や、戦前の体制を、片っ端から壊したことで、日本国民の意識改造をさせることになった。
 そのため、
「日本の再軍備」
 を一番恐れていたくせに、朝鮮の問題が出てきて、朝鮮戦争が勃発すると、結果、日本という国に、
「憲法九条」
 を作らせておいたため、軍隊を作ることができないため、
「警察予備隊」
 などものを組織させ、そこから、
「自衛隊」
 へとつながることになったのだ。
 だから、
「日本における自衛隊は。軍隊ではない」
 ということになる。
作品名:一蓮托生の息子 作家名:森本晃次