悠々日和キャンピングカーの旅:⑨東北太平洋岸(茨城~岩手)
■旅の行き先と準備
これまでの「キャンピングカーの旅」は、長くても3泊4日で、事前に旅程をほぼ決めた旅だった。そして、定年退職後の昨年末の旅は、初の6泊7日で、今、思い出すと、おおよそのルートを決めた上に、気持ちのどこかに、期間は1週間以内という縛りを自ら決めていた旅だった。
“気ままなキャンピングカーの旅”のスタイルに憧れながらも、これまで、なかなか実行できなかったが、今度こそという気持ちで、旅に臨みたいと思っていた。
とはいうものの、ステップ・バイ・ステップなのか、ポコ・ア・ポコ(スペイン語で「少しずつ」の意)なのかは分からないが、慎重な性分が出てしまいそうで、それを抑えながらも選んだ旅先は、殆ど私の知らない北関東の群馬県、栃木県、茨城県あたりで、事前に調べることはせず、周遊しながら、明日のことを気ままに考えるような旅をやってみようと決めた。
そして、旅の準備は、これまでの旅の経験でメンテしてきた「準備リスト」を見ながら進めた。
マイルームのようなダイネット(「ジル」の運転席後方のキッチンのあるリビングルーム)のため、多少の余裕を含む「準備リスト」の項目と内容になっているのは、旅の中での不便さが嫌なためだ。燃費を考えると軽い方がベターなのだが。そのため、出発の数日前から準備が必要になった。
特に今回は、コロナ禍での旅になるため、「三密(コロナ感染防止のための「密閉」「密集」「密接」)」をできる限り回避するために外食はせず、ダイネットのキッチン(仕様:ガスコンロ、水道、冷蔵庫、電子レンジ)を使っての自炊を頑張ってみることにし、食料については、「準備リスト」の数量以上に積み込んだ。
出発の前日は、最も大切な「電・冷・水・圧」の準備を進めた。
・電:外部電源を「ジル」に接続してサブバッテリーを満充電すること。
・冷:外部電源接続時に冷蔵庫を十分に冷やすこと。
・水:「ジル」の内蔵タンク、ポリタンク、ペットボトルに水を充填(合計約100?)すること。
・圧:タイヤの空気圧を確認(6kgf/?)して、不足ならば補充すること。
少し前の話だが、退職直後に、セカンドライフの収支を明確にしたいため、失業保険の給付金と年金の振込先として、新たに信用金庫(信金)に口座を設けた。信金は全国どこにでもあり、口座から引き出す際の手数料が掛からないため、旅先でお金が必要になる場合は気軽に引き出すことができる。まだ現金主義の私には嬉しい信金だ。
その口座を新規に作るとき、信金の窓口の女性から「メインバンクの開設に感謝します」と言われ、嬉し恥ずかしが混ざった気分だったが、いい感じのセカンドライフのスタートを切ったことを思い出した。
最後に、旅の「必須条件」となる健康については、この15年間くらいは風邪ひとつ引かず健康な状況で、健康診断結果も概ねOKだ。新型コロナについては現在、ワクチン開発中とのことなので、その接種はまだ先だが、出来る限りの予防に努めたいため、洗浄用のアルコールを「ジル」の運転席のドアとダイネットのエントランスに設置し、かなりの枚数のマスクを積み込んだ。