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パンデミックの正体

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 何といっても、ついちょっと前までは、皆、マスゴミの影響を少なからず受けていたのが、もう、どうでもいいというほど、マンネリ化したのと、マスゴミのいうことを、
「どうせ、また煽っているだけだろう」
 と、マスゴミの本質を知ってしまったからに違いない。
 ウイルスが、
「知恵ある悪魔だ」
 と言ったのは、ウイルスにある生命力のことを、
「知恵」
 というのだ。
 つまり、ほとんどのウイルスというのは、自分が生き残るためには、
「人の身体に入り、伝染させる」
 という仕事をすることで初めて、生き残れることになる。
 ハチのように、差してしまうと、そこで、自分の命が尽きるわけではなく。むしろ、伝染させることで強くなるという、ハチとは正反対のものである。
 実際に最初のウイルスというのは、まるで子供のような弱さがあった。それなのに、人間が簡単に駆除できないというのは、
「ウイルスの特性が分からない」
 という、
「海の者とも山の者とも分からない」
 ということから来ているのだろう。
「下手に動いて、失敗すれば、自分の責任になる」
 ということで、政治家は。こういう時は、一律、冷静になるものだ。
 藁をもすがるという思いですがるくせに、すぐに逆らうというのも、政治家らしいと言えるのだろう。
 ウイルスが生き残るために、爬虫類でいう。
「脱皮」
 というものを繰り返すのと似ている。
 つまりは、
「変異を繰り返す」
 ということだ。
 波がいくつもあるのは、その間に、脱皮を繰り返したウイルスが、まるで新しい品種のウイルスとなって、次第に置き換わっていくのだ。
 だから、いくら、ワクチンや特効薬を作っても、変異株に効くかというと、それは未知数である。
 変異することで、ワクチンから逃れ、人間が変異種に効くワクチンを作りあげると、今度はまた変異する。
 その繰り返しが、そのまま、
「波」
 となって押し寄せることになるのだった。
 本当は、こういうことを教えてくれて、助言をしてもらうのが、専門家委員会なのだろうが、すでに、政府がいうことを聞かなくなってきたので、その機能はマヒしてしまっているといってもいいだろう。
 そうなると、
「もう、政府はあてにならない」
 ということになる。
 そこで俄然と力を持ってくるのが、今回作った、
「伝染病研究所だ」
 ということになるだろう。
 もちろん、予知したのは、健太郎で、それに同意し、自分の知識と経験をフルに生かして、
「兄貴の役に立ちたい」
 という気持ちが、宗次郎を動かした。
 明らかに身内のことを考えているだけだったが、言葉では、
「国民のため」
 といいながら、私利私欲しか考えていない中央の政治家にくらべれば、月とスッポンといってもいいくらいに、こちらの、兄弟チームの方が説得力がある。
 さすがに、パンデミックが始まって、3年くらい経った頃には、宗次郎の、
「伝染病研究所」
 というのは、その存在を国民が知ってもいい時期ということで、発表すると、国民のほとんどは、政府ではなく、この研究所に期待を寄せた。
 何しろ政府の政策を見ていると、すでに何もしなくなって、ただ患者数を発表するだけ、要するに、
「自分の命は自分で守れ」
 といって、さじを投げたということであった。
 そんな時、誰も知らない間に、新種のウイルスができていることに、誰も気づいていなかった。新種というよりも、系列ではあるが、
「性質が明らかに、今までとは違う」
 という形で、変異しているというウイルスだったのだ。
 このことが、そのまま、
「知恵ある悪魔」
 という言葉を証明しているように思えたのだった。

                 変異株

 ウイルスというものが、変異を繰り返すことで、生き起こりを図っているということは、今回の、
「世界的なパンデミック」
 が起こるまでは、日本人には、あまり知られていなかったことだろう。
 細菌とウイルスの違いだって、そんなに分かっていないだろうし、正直、今も分かっていない人が多いに違いない。
 今回の、パンデミックは、完全にウイルスによるもので、これだけ、いくつも波が押し寄せたのが、その証拠である。
 2年とちょっとで、7波も、8波も襲ってくるのだから、一年間で、4回あったことになる。
「春夏秋冬」
 満遍なく襲ってきたもので、その中で、何度の変異を繰り返したことだろう。
 実際に変異を繰り返す中で、途中までは、その猛威はひどかった。
 というのも、最初の変異では、
「日々の新規感染者も徐々に増えてきたが、何よりも重症化率が高く、いきなり重症化したかと思うと、そのまま死に至る」
 という恐ろしいものだった。
 だから、病院の受け入れ先が見つからず、救急車の中で息を引き取ったり、さらには、救急車を呼ぶ前に力尽きて、自宅で孤独死をしていたものを、数日後に発見されるというような悲惨な状態が続いた。
 その頃に、ちょうと、ワクチンが海外から入ってきて、ワクチン接種をしたことで、重傷者が徐々に減ってきて、患者数もピークを越えたというものがあった。
 しかし、今度の変異では、
「重症化というものはそこまではしないが、感染の確率は、かなり高い」
 と言われた、
 確かに、重症化の確率は低いかも知れないが、感染者が、過去最高を更新し、ピーク時には、前回の変異の時の、5倍近くの感染者を出していたのだ。
 さらに、それが少しピークを越えたかと思うと、また変異し、今度は、
「世界最多」
 ということになってしまった。
 同然、病床視聴率はひどいことになった。ただ、問題はそこではない。
「自宅療養者が、95%を超えた」
 という自治体もある。
 それはそうだろう。
 以前の変異からでも。4,5倍の感染力とうことは、二つ前から比べれば、20倍である。数十パーセント病床を増やしたくらいでは、
「自宅療養者が悪戯に増えるだけ」
 と言われても仕方がない。
 しかも、今回は行動制限を掛けない。
 国とすれば、
「経済を回すことが大切」
 という、言い訳で、構想制限を掛けない。
 本当の理由は、
「行動制限を掛けると、保証しなければいけなくなり、そんなものに金を使ってしまえば、自分たちが甘い汁を吸えなくなる」
 というのが、本音ではないだろうか?
 本当のところは分からないが、厳しい批判で有名な、雑誌あたりでは、そのことを書いている。
 それに対して、どこからも、何も文句が来ない時点で、認めたようなっものではないか?
 そんな風に考えている人も多いのではないだろうか?
 あくまでも、庶民の勝手な想像であり、必要以上なことは考えなければ、
「マスゴミも、たまにはちゃんとしたことを書くんだな?」
 と感じる人も多いようだった。
 それだけ、国民のストレスもかなりのところまで来ていて、思考能力が低下していることで、洗脳されやすくなっているのかも知れない。
 そんな中。宗次郎の研究チームで、一つ、新しいウイルスが発見された。
 それは、今回の
「世界的なパンデミック」
 の元となったウイルスとは、少し違っているようだ。
「今回のは、形が違っている」
 というのだ。つまり、
作品名:パンデミックの正体 作家名:森本晃次