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最後のオンナ

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 どうやっているのかは、正直分からないが、想像が許されるとして、女の子は、ツイッターなどの、DM(ダイレクトメッセージ)で、自分を贔屓にしてくれている客とそれ繋がっている。本来なら、一人一人を相手にすればいいのだろうが、女の子は一人に対して、ひいきにしている取り巻きといってもいい、ごひいき客全員を相手にすることは不可能だ。
 ということになれば、考えられることとして、
「まず、彼らに、DMにて、いつ、自分が出勤予定を挙げるかということを、皆に告知しておいて、それで、彼らだけに、自分の予約を埋める争いを差せるというものである。一人一人来れる人時間があるのだから、それを聞いていては、ばってぃぐする人が絶対に出てくるし、調整など、時間を考えるとまず不可能なのだ。
 だから、
「いっせいのおう」
 で、男たちに選ぶ機会を与えておいて、女の子は、高みの見物といく、それが、いわゆる、
「姫予約」
 というものではないのだろうか?
 そんな姫予約をした連中は、そのほとんどは、当然、
「リピーター」
 である。
 いわゆる、
「リピする」
 と言われる人たちで、彼らのことを、風俗の用語では、
「本指名」
 と言われる。
 普通と違って、これも店にもよるのだろうが、ほとんどの店で、割引が利かなかったりする。
 本当であれば、
「逆なのではないか?」
 と思うのだが、それは、他の会社の事業であれば、
「新規の客も大切だが、リピーターのような、固定客になってくれる人は、普通であれば、大切にしなければいけない」
 と思われる。
 しかし、風俗業界においては、リピーターがついたのは、
「女の子のおかげ」
 ということなのだ。
 つまり、女の子には、その分の、報酬を与えることになっていて、客に対して割引してしまうと、その分の女の子への報酬も与えなければいけない分、店は大損となってしまう。
「固定客がついてくれるのはありがたく、その分、女の子に還元しなければいけないので客にまで還元してしまうと、店からすれば、経営という意味で厳しくなる」
 ということなのだろう。
 なので、客からすれば、
「本指名には、塩対応」
 という意見も結構ある。
 しかし、経営者側からいけば、これもしょうがないことなのではないだろうか?
 そして、この本指名は、電話予約においても、ネット予約においても、同じことである。lだから、
「本指名」
 は、前述の、
「指名方法の3つ」
 の一つにはカウントしない。
 もう一つというのは、実際に、店に行って、受付で見せてもらうパネルを見て決める指名である。
 前もっての指名ではないので、フリーに近いと思われがちだが、指名料はしっかり取られる。
 しかも、店に到着し、パネルを見る前に、
「今なら、二人の子が、即行けますよ」
 と言われたとしよう。
 そして、自分が気に入った女の子がその中に入っているとして、すぐ行けるということが分かったうえで、その子を指名すれば、それは、指名したということになり、指名料を取られるのだ。
 もちろん、これも店のルールなので、取らないところもあるだろうが、基本的には取られると思っておいた方がいい。
 つまり、二人すぐにいける女の子がいるとして、
「その二人のどちらになるかは分からないが、どちらかということであれば、女の子の最終決定は店が行ったことになるので、
「指名ではない」
 ということで、指名料のかからない、
「フリー」
 ということになるのだろう。
 それが、いわゆる、
「風俗のルールの一つ」
 ということになり、客としては、覚えていて、損はないものだと言えるだろう。
 本指名であったりと、一見初めて聞いた場合に、
「どういう意味なのだろう?」
 というもの結構あり、それを思うと、感慨深げなところも多かったりするに違いない。
 ただ、
「店は客相手にサービスをしよう」
 というよりも、
「女の子への報酬をいかにねん出しようか?」
 という方に考えを強めているようだ。
 何度もいうが、店によって、考え方が違い、それこそ、店の方針なのだろうが、見ていると、女の子への報酬の方が大切なようである。
 だから、
「店は本指名には、厳しい」
 とおもわれる。
 確かに客からすれば、
「普通の会社だったら、リピーターが離れないように大切にしようとするのが大切なはずなのに」
 と思うだろう。
 むしろ、リピーターというのは、お得意様であり、お得意様が離れていくと、売り上げは確実に落ちるのだ。それを考えると、
「お得意様が離れていく店や企業に明日はない」
 とまで言われているところから見れば、このリピーターに対しての仕打ちは、
「本当に商売の基本を知ってやっているのだろうか?」
 と考えさせるものであり、それが、
「やはり、こういう業界って、自転車操業のようなものなんじゃないか?」
 という疑念を抱かせるのではないか。
 だが、それは客がいくら考えても、どうなるものでもない。
 お客は、店がどうなろうとも、そこにいる女の子に遭いにいけて、いやしてもらえれば、それだいいからであり、ある意味、他人事だった。
 それはたぶん、
「どうせ、割引なんだから」
 という思いがあるからで、元々も料金設定が高いか安いか、つまりは、
「コスパがいいのか悪いのか?」
 ということになるのだろう。
 自分のオキニが、従順なオンナだと思うと、っついつい、自分が色恋に走ってしまいそうで怖かったりす-る。
 色恋というと、風俗嬢の一種の戦法で、
「イチャイチャしたりしながら、まるで恋人同士のような感情を相手に与えて、相手を自分の常連客のようにしてしまう」
 というやり方である。
 特に、キャバクラやホストなどのように、馴染みの客に、店の酒をどんどん頼ませて、金を搾り取るというようなやり方であったり、もっと露骨になると、情事をちらつかせえるような、
「枕営業」
 なども、その一つなのかも知れない。
 オキニの態度に、あざとさが見れないことで、本当に自分に従順なのか、よほど、色恋がうまいのか、そのあたりを見破ることができない。
 ソープのような、特殊風俗営業では、最初から個室で、他の人が介入してくることもない。
 しかも、身体の関係においては最後まで行っているので、先の展開を期待させるということはない。それを思うと、
「恋人のようなことをして、何になるのだろうか?」
 という考えもないわけではない。
 ただ、男によっては、
「身体においては、繋がることができたことで至高の悦びを味わうことができたが、精神的に埋まっていない部分がある」
 と感じているのかも知れない。
 肉体が満たされない中途半端な状態では、精神が満たされていると思い、それが色恋によって、徐々に身体も満たされていくと思うのが、色恋というものであれば、逆に、
「肉体の満足感で満たされることなく、貪欲に、精神も満たされたい」
 と思うのが、男の性というものではないだろうか。
 これは男に限ったことではない。むじろ女性の方が、
「色恋に憧れている」
 といってもいいかも知れない。
 その証拠に、
「ホスト狂い」
作品名:最後のオンナ 作家名:森本晃次