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症候群の女たち

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 まりえの方も、身体の発達は早かったのだが、精神的には、他の子と一緒で、まだまだ子供だった。
 そのアンバランスが、ポジティブな考えを生み、
「天真爛漫さ」
 を醸し出していたのだろう。
 人が集まれば、天邪鬼のような人もいて、それが、アンチになっているのだが、まりえ自体が、天邪鬼な性格なので、そこが、天真爛漫に見える性格を形成していたのではないだろうか?
 あだ、それはあくまでも、小学生までで、中学に入ってくると、いろいろ理不尽なことに気づき始め、まわりも、まりえの天邪鬼さに、ようやく気付くようになっていた。
 そんな、まりえが中学生になった頃には、まわりが次第にまりえにおいついてくる。
 小学生の頃は、まわりの視線を一身に浴びてきたのだが、中学になるにつれて、自分に向けられていた視線が徐々に、他の女の子にも向けられるようになったことで、
「一安心だわ」
 と思うようになってきた。
 確かに、まわりの女の子が普通に、思春期に向かってきていて、しかも、男の子も同じように、思春期に向かってくる。
 特に、女性の方が男性よりも、身体の発育が早いということで、余計にまりえの発達の仕方が、まるでフライングでもしたかのように感じられるくらいの早さだったのだろう。
 ちょうど、令和4年の4月から、成人年齢が引き下げられ、今までの20歳から、18歳になったのだが、逆に、それを機会に、年齢が引き上げられたものがあった。
 それが、
「女性の結婚ができる年齢」
 であった。
 それまでの法律は、結婚できる年齢を、
「男性は18歳から、女性は16歳から」
 ということになっていて、ほとんどの人がその違いに疑問を持つこともなかっただろう。
 なかなか、この下限の年齢で結婚を考えるという人はほとんどいなかったのだから、それも当然のことである。下手をすれば、こんな法律すら知らなかった人も結構いただろう。
 どうして、女性が、男性よりも結婚年齢が若かったのかというと、理由としては、
「男性よりも、女性の方が発育が早かったからだ」
 ということなのだろうが、このあたりのバランスは難しかったことだろう。
 しかし、前述のように、この年齢で結婚をする人は昔はいざ知らず、最近ではあまり聞くことはなくなっていた。
 そもそも、成人年齢を20歳から、18歳に引き下げたというのも、その理由というのが、
「世界的に、ほとんどの国が18歳で成人する」
 ということでそう決めたようだが、今の政府を見ていると、どこまで、法律的な拘束によって、市民生活が影響されるかということを調べたのか、分かったものではない。
 それによって巻き起こるであろう混乱や、個人同士の勘違いなど、キチンと考えてのことなのだろうか?
 クレジットや賃貸契約など、自分でできるようになったり、犯罪を犯した時に、成人として、法律が適用されることへの理解が、新成人、さらには大人たちがどこまで対応できるのか? それが疑問でもある。
 どうせ、安直に、
「他の国に合わせる」
 というだけで法律を変えたのであれば、許されることでもない。
 もちろん、キチンと検証などもしているのだろうが。ここ数年の、世界的伝染病の対応に対して、発生してから2年も経っているのに、最初とほとんど変わらない対応をしていたり、憲法9条を改正もしていないのに、戦争をしている国に対して、中立を保たなければいけない立場にありながら、経済制裁に参加したり、さらには、もう一方の国に、支援と称して、金銭供与や、まさかの武器供与までやってのけるという暴挙をしている国家の何を信じればいいというのだろうか?
 経済制裁にしても、経済支援にしても、
「国際社会がやっているのだから、日本もしないといけない」
 というだけで、しょせんは、政権維持のための、人気取りでしかないこの状況を、ほとんどの国民が支持しているというのも、
「どこまで日本人は平和ボケしていて、お花畑にいるのだろうか?」
 としか思えないのだ。
 経済制裁をするということは、自国も痛みを伴うということで、物資が入ってこなくなりハイパーインフレが起こってから政府に文句を言っても、すべてが遅いということに、どうして誰も気づかないのだろうか?
「人道支援が大切だ」
 と言っている連中も、しょせん、今はさほどその影響を受けていないから何とでも言えるだけで、実際に困ってくると、率先して国家に文句をいうのは、人道支援を支持していた連中に他ならないことだろう。
 それを思うと、日本人というのは、
「本当におめでたい民族だ」
 としか思えない。
 裏を返すと、それだけ歴史を勉強せずに、歴史自体を知らないのだ。それがどれほど国家を亡国に導くかということを分からないのであろう。
 その証拠が、国会における支援国の大統領のリモート参加の際に、まるで、
「ナチス・ドイツよろしく」
 であるかのような、スタンディングオベーションであったり、さらには、大日本帝国が行った、
「敵性語の使用禁止よろしく」
 その土地の名称を今までは経済制裁を行っている国読み表記だったのに対し、攻められている国の表記にするなどという、徹底的な、そして、姑息なやり方をしていることが、相手国を刺激していて、
「片方の国に贔屓をする」
 という、中立にあるまじき行為をしているということに、誰も気づかないことが恐ろしい。
 日本での、K総理大臣による、自分たちの政権が、伝染病対策によって、支持率が下がったのを回復するために、これ幸いにと利用されたに過ぎないのだ。
 だが、これも、そのうちに、物資の不足と、ハイパーインフレによって、国民が困窮するようなことになると、そういう連中が最初に政府批判をするのは、前述のとおり、明らかなことなのだ。
 それも、日本人が何もかも悪い。その理由は、
「歴史にまったく学んでいない」
 ということだ。
 現状だけを見て、歴史的背景を見ようとしないから、マスゴミなどの過剰報道に騙され、盲目にされてしまう。ここ数年のパンデミックにおいて、何を学んできたというのだろう?
 さすがに、政府やマスゴミのいうことが、ほぼまともではないということに気づいてきたはずなのに、いまだに政府やマスゴミを信じようというのは、ただのお人よりというだけでは許されないのではないだろうか?
 やはり日本民族は滅亡しないと分からない、
「バカは死ななきゃ治らない」
 ということわざがある国だけのことはあるのだろう。
 こんな考えは、少数派であり、少数派を天邪鬼だというのであれば、まりえは、まわりがいうように、天邪鬼なのかも知れない。
 しかし、多数派の何が正しいのかということを分かって、多数派を支持している人というのが果たしてどれだけいるのだろう?
「まわりのいうことは、皆がいうことなので、正しいことだ」
 というだけの理由で、理論的に説明できない人が大多数ではないだろうか?
 そういう意味での、
「群集心理」
 というのは、恐ろしいもので、完全に民主主義というものを勘違いしているからではないだろうか?
作品名:症候群の女たち 作家名:森本晃次