小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

紫に暮れる空 探偵奇談25 前編

INDEX|26ページ/37ページ|

次のページ前のページ
 



校舎から出て来た郁と紫暮も、異変に気づいて駆けて来た。

「どうしたの、大丈夫?」
「だめなの!!優しくしないで!!」

絶叫が響いた。

「あたしのせいで死んだの!!あたしが殺したの!!あたしが、あたしが!!あの子を殺したの!!」

その言葉に呑まれたのか、郁がびくりと動きを止める。同じように言葉を失っている伊吹と、わけがわからず体を支えるしかない瑞。紫暮だけが冷静だった。

「大丈夫だから」

背中をさする紫暮に、恵麻が抱き付いた。

わんわん泣き声をあげる恵麻。その号泣の合間に、怖い、怖い、と繰り返している。

「もう許して、出てこないで、ごめんなさい、ごめんなさい…!」


彼女は何を恐れているのだろう。何が見えているだろう。




.