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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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紫に暮れる空 探偵奇談25 前編

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「わかんないけど…なんか、怖がってたみたいだよね…」

尋ねたところで答えてはくれないだろうけれど、郁はやはり放っておけないと感じる。心が不安定。そんな印象を郁は受けた。

「須丸、あんたパンツ見たでしょ」
「は?見るわけないし」

瑞は右手のひらで目をアイマスクのように押さえている。見たんだな…。

「おいおいラッキースケベかよ」
「だって短いから!不可抗力だ!」
「何色な」
「最低か!」

必死に弁明している瑞と、面白がっている美波。

「スカート短すぎだろ女子は…足を出すんじゃないよ…」
「あのね、見られてるから細くしよう美しくしようと思えるわけ。隠したら隠すことに甘んじて努力しなくなるの。これは美意識の表れ。ね~郁」
「え?ああ、そうだね。それに最近暑いから…」

まったく、と顔を歪め、瑞は郁に部誌を渡した。

「下にジャージとか履きなさい。せめて自転車乗るときは」
「えっと、それはさすがにヤダなあ」

郁が笑うと、ふんっと口を尖らせて、瑞は行ってしまった。

「最近須丸、ほんとお父さんだね~」
「え?誰の?」
「郁の」






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