思いやりの交錯
という業務妨害であったりしたが、本当は罪に問えない、こんなことと比較にならないほどの極悪なことを続けてきた男が、逮捕され、裁判で有罪となると、黙って従えばいいのに、さらに上告などをするという、往生際の悪さを示していた。
結果は、最高裁で上告棄却で、罪は確定したのだが、そもそも、こんな男が台頭してきたということが問題なのではないだろうか。
ユーチューバーというのは、面白い動画をネットにアップして、その再生回数などで、お金が入ったりするものだ。
「面白ければいい」
ということで、迷惑をかけている連中が世界中にいた。
警察を挑発して、逮捕されるまでを他人に撮影させて、それを動画として公開する。それを面白がって、視聴者は見るのだ。何とも世紀末的な発想だといえるのではないだろうか?
または、スタントマン顔負けのことをして、警察やレスキューの出動を余儀なくされるようなことをしたり、世界遺産を壊したりと、犯罪ギリギリのことを平気でするのだ。
やる方のやる方だが、見る方も見る方だ。誰も見なければ、そんな極悪非道な行為は起こらない。そんなことをする連中のことを、
「迷惑ユーチューバー」
などという中途半端な言葉でいうものだから、あいつらは、
「どうせ、少々のことをやっても、迷惑という程度で済まされるんだ」
という、幼稚な発想しか思い浮かばないのだ。
それを思うと、中には真面目に製作というものに向き合っている人もいるだろうが、一部のバカな連中のために、皆がバカだと思えてしまうのは、真面目な人にも悪いし、見極めたいと思っていても、バカがいることで見極めが困難になることは、実に厄介なことであった。
こんなユーチューバーを見ていると、喫煙者ともかぶるところがある。
今は、受動喫煙に関しては厳しい法律ができて、
「基本的には、自宅以外の室内で、喫煙をしてはいけない」
ということになっているのだが、それを無視して、歩きながらタバコを吸ったり、パチンコ屋などの表の通路では、パチンコ屋の敷地でもないところで、ぷかぷか吸っているバカどもも散見される。
そんなものを見ていると、
「タバコを吸う連中にロクなやつはいない」
と、十把一絡げでくくって見てしまう。
それではいけないと思うのだが、どうしても、そう見えてしまうのだ。ルールを守らないバカどもが悪いのだが、そんなバカどもを一番嫌っているのは、禁煙車ではなく、むしろ、
「ルールを守って吸っている喫煙者」
なのではないだろうか。
「あんなやつらがいるから、俺たちまで白い目で見られる」
と、思うのは当たり前であろう。
それは、ユーチーバーにも言えることで、それだけ、ルール違反をすると、
「すべての人間を敵に回すことになる」
ということを、分かっていないのだろう。
だからこそ、バカなことを繰り返すのであって、そんな連中は、どうせ、
「死んでも治らない」
に違いない。
元々、禁煙の考え方は、昭和から平成に変わるくらいの頃から言われ出した。
そもそも、喫煙者は、戦後からの調査で、成人男性の8割が吸っていたという時代があったことも分かっている。何しろ、喫煙者が、横行していた時代なのだ。
会社の事務所や、会議室で、会議中でもぷかぷか吸っているのだ。壁はヤニの色で黄色かかっているところに、黒い色が混ざってくれば、もう、少々の掃除ではまったく落ちない。または、ソファーの上に、タバコの灰が落ちることで、焼け焦げた10円禿のようなものがあったりしたものだ。
電車の中にも座る椅子の前に灰皿があり、電車内でも吸えたのだ。
そのうち、
「副流煙」
「嫌煙権」
などという言葉が流行してきて、マナーの問題や、防犯の問題からも、禁煙が叫ばれるようになった。
特に、建物の中にあるトイレなどでは、
「ここは禁煙です。防火のセンサーがついていますので、煙に反応し、スプリンクラーが作動する可能性があります」
などと書かれていた。
昔はそんなこともなかったので、トイレにも灰皿があったりしたが、撤去され、そのうちに、電車にも、何両かに1両、禁煙車が設置されるようになった。
そのうちに、駅のホームでの喫煙ができなくなり、大きな駅に設置されている喫煙ルームでしか吸えなくなった。会社の事務所や会議室などでは絶対に禁煙、そんな時代がやってきた。
それが少しずつ進んできて、今では、自分の家か、自分の車の中でしか吸えなくなった。
公道は基本的に、条例で決まっている程度でしかないので、今でも、咥えタバコをしながら歩いているバカを見ることがある。
「周りからの冷たい視線に気づかないのだろうか?」
と感じるが、
「きっと、本当に気づかないのだろうな」
と感じるのだった。
ここ30年でやっと、街がきれいになってきた感じはするが、まだまだ喫煙者もいるようで、政府も国民から税金として、金を搾り取るためには、たばこ税もバカにはならない。そうなると、どこまで、ここから先、受動喫煙をどうしていくか、政府の真剣さが問われるところであろう。
とにかく今の政府に過度の期待は禁物で、今の政府は、大日本帝国と、ナチス・ドイツの悪いところだけを切り取って、受け継いでいるようなひどい政府なので、それを思うと、「まったく信用できない」
と言ってもいいだろう。
何といっても、戦争をしている片方の国に加担して、その国の大統領がリモートで国会出演した時に、国会議員全員が立ち上がってスタンディングオベーションをしているのを見た時、思わず、
「ハイル・ヒトラー」
と言っているかのように見えたくらいだからである。
しかも、大統領は、米国の議会で、
「リメンバーパールハーバー」
を口にしたというではないか。
そんなところに、何を好きこのんで、援助しなければいけないというのか。
いまだに伝染病の影響で苦しんでいる国民、自然災害によって、苦しんでいる国民を放っておいて、海外に援助など、ありえるのだろうか?
さらに、疑問に感じたのは、日本の国会議員を相手に演説をした時の、大統領の言葉に、
「アジアの他の国に先駆けて、日本が援助の声を挙げてくれた」
と言っている。
それに感謝をしたいということを演説していたが、
「ちょっと待て」
と考えたのだ。
そもそも、攻めてくる国も攻められている国も、ぞれぞれの事情を抱えての状態だったはずだ。
侵攻したといっても、攻められた方も、攻められることを見越して、軍事訓練をしていたではないか。
確かに、
「それは仕方がないことだ」
というかも知れないが、外交努力よりも前に、そういう行動をしていれば、攻めてこられても、文句はいえないはずである。
せめて来られて初めて、諸外国に助けを求めるというのは、順序が違うのではないだろうか。
「攻めてきた方が一方的に悪い」
ということになっているが、果たしてどうなのだろう?
どちらの国にも言い分があって、戦争状態に入ったのである。
ほとんどの国が、エネルギーを攻めてきた国に頼っていて、さらに、戦争状態なのである。
そうなると、どの国も基本的には、
「中立」
を表明するだろう。