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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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夜が訪れるとき 探偵奇談24

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それとも、自分の記憶が間違っているのか?

「この女性、ずっとここに座って何を待っているんでしょうね」

背後から声。振り返ると、昨日のあの女性が立っていた。

「じっとこちらを見つめて…何を考えているのかしら…」

その瞳は、どこかうっとりと夢見るようで、紫暮はぞっとした。
紫暮は、作者はどんな思いをこめてこれを描いたのかと考えることはあっても、肖像の彼女に対してその内面を知りたいとは考えもしなかった。

「まるで、歌いだしそうなくちびる…何か、言いたいことがあるのかも」

曖昧に返事をし、紫暮はその場をあとにする。興味をもつな、知らんぷり。瑞と祖母の言葉が耳奥で警告の様に鳴り響く。背後に二人分の視線を感じながら、紫暮はその場をあとにする。




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