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静岡のとみちゃん
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悠々日和キャンピングカーの旅:⑧霞ヶ浦・房総半島(茨城千葉)

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■紀行文の執筆について
 「キャンピンカーの旅」を始めた当初、紀行文の執筆は考えていなかった。それが、月刊誌の「オートキャンパー」への投稿やnovelist.jpへの投稿を行っているのは、以下の理由と経緯があった。

 元来、私はカメラ好きで、それまでの旅や色々な出来事の写真を撮ってきた。
 フィルムカメラの頃は、プリントアウトしたものをアルバムに貼っていたが、デジカメになってからは、パソコンの外付けのハードディスクに、ジャンル別に分類して、日付順に保管して、パソコンのモニターで見るようになった。その時から、アルバムは増えることはなくなった。
 更に、それまでのネガフィルムをスキャナーして「jpgデータ(デジカメで撮った写真と同じ形式のファイル)」を作り、それらもハードディスクに保管したところ、かなりの容量のライブラリーになった。その中の旅の写真や仕事で出張した時に撮った写真は全て「旅の思い出」だ。

 そもそも、「キャンピングカーの旅」を始めたことが嬉しく、せっかくだから、旅の写真を使って、旅の記録をパソコンの「PowerPoint」で作ってみた。
 自宅から「ジル」で走った範囲が入るように、マップをA3サイズにトリミングして、その中に、サイズを少し小さくした旅の写真を貼り付けて、“一目で見渡すことができる旅の全体像”を作り、多少のコメントを書き込んで仕上げた。A3サイズにしたのは、気軽にプリントアウトが出来る最大のサイズだからだ。
 それを見ながら、写真と写真の間の出来事や風景を思い出すこともでき、自画自賛だが、かなりの出来栄えに満足した。

 しかし、記憶というものは時間の経過と共に薄れるもので、その結果、旅が断片的になってしまうことに気付いた。更に時間が経過してしまうと、旅に行ったこと自体を忘れてしまったり、幾つかの旅が重なってしまったり、そんなことが過去に、何回か起きていた。
 例えば、学生の頃からつい最近まで、日本各地をバイクでツーリングしてきたが、写真は残っているものの、そのツーリングの細かなことは思い出せない。また、仕事で行った海外出張についても、何回行ったのか、渡航先はどこだったのか、複数の国に行った際の渡航順序は、明確に思い出せないものもある。加えて、これからの加齢により、私の記憶力も次第に劣ってゆくことが懸念される。
 だからこそ、というよりは、思い出を大切にするために、旅の記録のメッシュを細かくできないかと考えた結果、少なくとも「旅のメモ」を書き残すことにした。

 「キャンピングカーの旅」の日々の出来事を忘れないように、毎日、就寝前に、パソコンの「Excel」に、その日の出来事を時系列に、箇条書きの「旅のメモ」を残し始めた。
 幸いにも、文章を書くことは嫌いではなく、それに、「キャンピングカーの旅」はまだまだ珍しい旅の手段のため、その良さや苦労する部分も、書き残したい気持ちもあった。
 日によっては、多少の疲れがあっても、「旅のメモ」を残している。それでも、眠気が勝ってしまう時はやむなく寝てしまうが、翌朝、出発する前に、「旅のメモ」を書き終えるようにしている。これを怠るならば、大袈裟だが、旅の空白部分ができてしまいそうな気がしている。

 そうやって書いた「旅のメモ」は、旅で撮った写真の説明文であり、その次の写真までの時間の流れの備忘録になっている。
 言い換えるならば、旅の思い出は「旅の写真」と「旅のメモ」の両輪から成っていると言っても過言ではないと思い始めた。そのことが、旅の紀行文の執筆につながったように思う。