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静岡のとみちゃん
静岡のとみちゃん
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悠々日和キャンピングカーの旅:⑧霞ヶ浦・房総半島(茨城千葉)

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 甲武信ヶ岳を有する奥秩父山塊の雁坂トンネルは有料で、一般国道では2番目の長さの6,625mだ。対向車の台数は少なかったが、それは絶対的な交通量が少ないためなのか、季節的なものか? トンネル工事費の償還は可能なのか? 要らぬ心配をしてしまった。
 長いトンネルを抜けると、真っ青な空が広がっていた。どんより晴れなかった気分は爽快に変わった。
 トンネルの中から続く下り坂の勾配は更にきつくなり、カーブが続く道を、シフトダウンしても、ブレーキを何回も踏む運転になった。加えて、道路工事やトンネル工事の臨時信号機による片側通行で、数回の信号待ちがあった。急ぐ旅ではないので、周囲を見渡せる機会に恵まれたと思うことにした。ただ、前方向の上側は、「ジル」の運転席の前にせり出しているバンクベッドが多少邪魔になったが、奥秩父山塊の山々を見上げた。

 荒川の支流の中津川の滝沢ダムの入口が見えた。その駐車場内をぐるりと回ってすぐに出た。
 そこから更に下ると、ループ橋が見えてきた。「雷電廿六木橋(らいでんとどろきばし)」という名称だが、ループの中間部は山の斜面を削った道路で、見た目では、この部分を挟んで大滝大橋と廿六木大橋の2つの橋がつながったループ橋に見える。
 ループ橋を走りながら見えたのは先ほどの滝沢ダム、その時に思ったのは、ダムからループ橋を見下すことができたのでは、それに、ループ橋をバックに「ジル」の写真も撮れたのではと。素晴らしい景色なので、また来よう。

 その先に、「三峰神社」と書かれた案内標識が見えた。ナビのモニターには、すぐ先が道の駅「大滝温泉」なので、先ずはそこに向かうことにした。
 かなりの台数のクルマが停まっていた道の駅の駐車場に「ジル」を停めて小休止。
 「三峯神社」については、テレビ等で聞いたことがある神社だったが、ネットで調べると、日本武尊(やまとたけるのみこと)が創建したと伝えられる神社で、その拝殿の手前には珍しい三ツ鳥居があり、守護神は狼で、狛犬の代わりに狼の像が鎮座している。どうも、すごい神社のようだ。
 そこは、道の駅からは15kmの距離で、カーブの多い山道を約30分掛けて登れるようだが、妻が御朱印を集めていることから、別の機会に、妻と一緒に行くことにした。

 この道の駅には日帰り温泉の「遊湯館」もあり、昨夜はここでの車中泊でも良かったのではと思ったが、あの時間から雁坂トンネルを抜けてここまで下ってくるのは無茶な道のりだった。もしここまで来て車中泊したならば、山梨学園大学のキャンパスの散策はなかったのだろう。

 小休止しながらロードマップを眺め、秩父までの道のりを見ていると、R140は、旧中山道の熊谷宿から秩父を経て、雁坂峠を越えて甲府に至る旧街道の秩父往還(ちちぶおうかん)にほぼ沿っていることが分かった。