悠々日和キャンピングカーの旅:⑦能登半島(福井県)
■穏やかな日本海と越前海岸
JR敦賀駅で入手した観光パンフレットに目を通した。時間に余裕がある「キャンピングカーの旅」ならではの“現地での情報収集”と夫、“事前に情報収集していない言い訳?”と妻。このやり取りがけっこう楽しく、これまで何回となく繰り返している。
先ずは、港全体を見渡せる「港大橋」を渡り、「敦賀赤レンガ倉庫」へ。そこには敦賀の最盛期(明治後期~昭和初期)の街並みや港が再現された大型のジオラマがあり、当時を彷彿とさせてくれた。鉄道模型に興味がある夫は嬉しく、ジオラマのあちらこちらに行って、暫くの間、見ていた。妻の「満足した?」の声で、楽しい時間が終了した。
実は、中学生の頃から蒸気機関車(SL)の「撮り鉄」だった夫は、社会人になってから、暫く空白時間はあったが、軽便鉄道(けいべんてつどう)に興味を持ち、取材して記事を書く「書き鉄」だった頃もあった。
以前から、特にSLの鉄道模型に興味があり、鉄道模型のKATO(株式会社 関水金属)のNゲージ(レールの間隔(軌間)が9mmで縮尺1/148 ~ 1/160の鉄道模型規格の総称)を買う・買わないと、何度、悩んだことか。買えば、ジオラマ製作に手を出しそうで、加えて、幾つもの機関車や客車・貨物車を揃えてしまうことは間違いなし。その歯止めが効かなくなってしまいそうで・・・、そういえば、「関水金属」の本社や工場を取材して、記事を書いたこともあった。
「敦賀赤レンガ倉庫」の次は、「氣比(けひ)神宮」を訪ねた。日本三大鳥居に数えられる壮麗な朱塗の鳥居を潜るも、間もなく閉門時間のため、既に賽銭箱が片付けられていた。手を合わせるだけになってしまったが、この旅の安全を祈った。
敦賀の最後はフェリーターミナル。残念ながら大型フェリーの姿は見えなかった。数年内には北海道の旅を考えている夫、陸路を走るのもいいし、フェリーの旅を満喫するのもいい。「ここから北海道を目指す際に、お世話になるのだろう」と言うと妻は、「私はまだ働いているので一人で行ってらっしゃいね」と。「だったら、キャンピングカーで先に行っているから、飛行機で北海道に飛んできて、そこでピックアップすれば数日になるけど、北海道を一緒に『キャンピングカーの旅』ができて、再び飛行機で戻ればいいね」と夫。北海道の旅のスタイルが決まった。
少し早足になったが、氣比の松原とその砂浜、敦賀の町での“ぶらぶら散歩”は、また別の機会に。
作品名:悠々日和キャンピングカーの旅:⑦能登半島(福井県) 作家名:静岡のとみちゃん