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静岡のとみちゃん
静岡のとみちゃん
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悠々日和キャンピングカーの旅:④岐阜県東濃の旅(明智、岩村)

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■旅の2日目(2月2日)
 目覚めた時、顔が寒かった。枕元の時計の温度計を見ると0℃? 0℃! バンクベッドの小窓のシェードを開けて外を見ると、今日も晴れだ。天気予報どおりだ。でも寒い。

 ダイネットに下りて、まだ寝ている妻を、キャンピングカーの揺れで起こさないように、布団の横をゆっくりと歩き、マルチルームから取り出したベンチコートを羽織って、ゆっくりとエントランスを開けて外に出た。運転席のフロントガラスの外側は凍っていた。
 標高約400mの高原の冬の朝はかなり冷えた。例年、至る所に雪が積もっている季節らしいが、暖冬の今年はそれほど寒くはないと聞いてはいたが、温暖な遠州から来た身にとっては東濃のここは十分に寒く、冷たい。

 ダイネットに戻って、先ずはFFヒーターをスイッチオン、そしてコーヒーを淹れていると妻が起きた。妻の目覚めにコーヒーを差し出す夫、ドラマのような朝のシーンを思い描きながら、ジャムパンとサンドイッチを取り出し、そのまま朝食になった。2杯目のコーヒーはインスタントだった。

 朝食後、昨日はゆっくりと見ることが出来なかった道の駅の横の、日本最大級の「巨大木製水車」、そして3連式石造アーチ橋の「與運橋(ようんばし)」を見物しながら、芝生の公園を散歩。小里川(おりがわ)ダム湖に突き出た地形の上に道の駅があることを認識した。その後、道の駅のショップがオープンしたので、中を見て回った。夕食のおかずになりそうな地元の食品が並んでいた。残念。

 お世話になった道の駅を後に明智に向かった。県道を東に向かいR363に出た。この国道を南下すれば明智だ。
 明智の手前で一両編成の気動車とすれ違った。JR恵那駅内に始発ホームがあり、山間を縫って明智まで走るわずか25kmの鉄道が明智鉄道だ。乗ってみたいと妻、乗った妻と平行して走りたい夫、ここでもそんなドラマっぽいシーンを頭で描いていると明智駅前に到着。その付近の日本大正村駐車場(無料)にキャンピングカーを停めた。

 何か少し食べたいと言う妻の視線の先には、明智名物の“五平もち(ごへいもち)”と書かれたのぼり旗が立っている売店があった。私も小腹がすいていたので、二人とも笑顔で売店へ。
 五平もちを食べながら店内を見渡すと、ここに立ち寄った芸能人の写真やサインの色紙が貼られていた。その中に、二人組のWinkの相田翔子さんひとりの写真があった。何故? 後でその理由が分かった。甘い味噌味の五平もちは小腹に適量で美味かった。

 その売店の隣の観光案内所の前に並んでいた幾つかの無料のパンフレット中から、大正村のマップを選んだ。ネットで検索したマップを見ながらの散策も良いが、やはり紙のマップを見ながらが、私のスタイルに合っている。

 観光案内所の先の橋を渡ったところで妻が立っている。そこが「大正路地」だ。
 昭和生まれの私は大正時代を知らないが、両側が黒壁の石畳の路地はレトロな雰囲気。もしそこで、矢絣姿(やがすりすがた)のハイカラさんと出会うならば、もう大正時代にタイムトリップなのだろう。キャンピングカーを停めた駐車場の横の「大正村浪漫亭」で衣装のレンタルがあるらしいが、待っていてもそんな人は来ないよね。そんな会話をしながら、大正村のマップを覗いていると妻が、街中に大正時代のポイントが広がっていることに気付き、テーマパークでないことを悟った。がっかりはしていないようだが、あ~そうだったんだといった感じで、もう少し落胆した妻を見たかったのだが、期待が大き過ぎた。

 マップを見ながら、効率良く回る道順を考えた結果は、岡崎と木曽を結ぶかつての南北街道沿いにある「大正村資料館」、街道から少し外れて「大正時代館」、その後は「うかれ横丁」を通って、街道に戻り、坂道を上って「大正村役場」、最後に、少し高台にある「大正ロマン館」から明智の町を見渡すことにした。距離は長くはないが、時間は掛かりそう。