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泡の世界の謎解き

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 にでもあたってしまうと、取り返しがつかない。
 その時、嫌な思いをしたりすると、
「もう二度と風俗を利用しない」
 と思うだけではなく、女性に対して、トラウマになってしまうことだってありえなくもない。
 それが、本当は一番恐ろしいことなのかも知れない。
 これは、最近感じたことだが、風俗店のスタッフや、パチンコ屋などの遊技場のスタッフというのは、結構話が合う人が多いような気がした。
 どうしても、一部の人から煙たがられることがしょうがないという業界にいることで、なるべく仲間がほしいと思っているのかも知れないが、どこか、人懐っこさが感じられ、パチンコ屋にしても、風俗にしても、時間が空いた時など、スタッフさんと話をするのが、楽しかったりするくらいだ。
 さすがに、裏の話までは教えてくれないが、ちょっとした話題くらいなら提供してくれる。それを聞いているだけでも結構楽しいし、パチンコなどでは、注目台くらいなら教えてはくれる。
 もちろん、どの台が出るかなど分かるわけもない。特にスロットのように、設定のある台は、基本的に、店長しか知らないものだ。下手に教えると、死活問題になる。
「あの店の店長から設定を教えてもらった」
 などと評判にでもなれば、その店を首になるのはおろか、業界にも知れ渡り、二度と、パチンコ業界で職に就くことはできなくなってしまうことだろう。
 話がそれてしまったが、スタッフと仲良くなるのは、普通に会話する分には何ら問題はない。それが、楽しみで店に行くという人もいるかも知れないと思うくらいだった。
 最近では、コンセプトというのも多様化してきていて、恋人気分になれるようなコンセプトの店であったり、昔の遊郭のような店であったり、あるいは、主婦専門で、夫婦のようなプレイを楽しみたいという人もいるだろう。
 現在は、結婚する人が減ってきて、中年でも、独身という人も多い。
 中には、
「一度も結婚経験がない」
 という人も結構いて、それは男性だけでなく、女性にも結構いたりする。
 昔であれば、結婚適齢期というものがあり、結構を考えるのが、人生のうちに何度かあるというのが普通なのだろうが、実際に結婚する人も少ないのも事実だ。
「結婚しても、どうせ離婚することになるんだったら、最初からしない方がいい」
 という人もいるだろう。
 中には、
「一生、同じ人とずっと一緒というのもねぇ」
 という人もいる。
 それは身体も関係という意味では切実ではないだろうか?
 たとえは悪いかも知れないが、
「毎日同じものを食べていると、そのうちに嫌になってくる」
 というのは、人間の生理としてしょうがないところがあるだろう。
 見るのも嫌になってくると、近づいただけでもダメになってしまう人もいるだろう。実際に役に立たなくなってしまい、悩んでしまう人もいるに違いない。それは、自分が悪いというよりも、
「相手の身体に飽きてしまった」
 ということで起こるものだとすれば、離婚して、また他の女性を探せばいいだけのことだ。
 離婚の原因にはいろいろ考えられるが、こういうパターンも結構多いのではないだろうか?
 飽きがきて、役に立たないということで悩むことを思えば、最初からフリーでいて、誰かを好きになった時、付き合って、
「飽きてしまえば、別れればいいんだ」
 という、割り切った考えの人もいるだろう。
 これは、男だけに限らず、女性でも同じことで、最近の若い男女は、あまり肉体関係になることはないカップルもあるという。お互いに精神的な綱がりで、
「愛情というよりも、友情」
 といった付き合いもあるかも知れない。
 昔であれば、
「男女間で、友情なんてありえない」
 と言われてきたが、恋愛感情よりも、パートナーという感覚の方がいいと考えると、いいのではないだろうか。
 少し前には、
「草食系男子」
 などという言葉もあった。
 女性にも言えることなのだが、聴き方によれば、
「健全なお付き合いができる男子」
 と感じるのだが、実際には、
「セックスをまともにできない小心者の男」
 という、悪いイメージで見られてしまうだろう。
 女の子から見れば、どう見えるのだろう?
「まあ。かわいいわ」
 とお姉さんが、童貞の少年を相手にしているような感覚になるのか。それとも、
「何よ。せっかく、こっちはその気なのに」
 と、誘いをかけて、相手がその気になってくれるのを待っているのに、まったくその気にならないことで、苛立ちを覚えてしまう女性、それぞれにパターンがあるのだろうが、今の時代であれば、圧倒的に後者の方ではないかと思うのだった。
 そんなことを考えていると。ある意味、風俗というものが、社会に与える影響は、いい意味で大きな意味を持っているのではないかと思えてきた。
 中には、風俗に通うのを、
「本当にお部屋でデートしている感覚だ」
 と感じたり、老人に近い男性も行くことを思うと、
「一緒にいるだけで癒される」
 と感じている人もいるに違いない。
 この事件は、そんなソープ街で起きたことであるが、ちょうど、時間帯が早朝だということもあって、話題にもなった。
 そう、まだ、表は真っ暗で、車の数もまばらであり、トラックか、タクシーがほとんどの時間帯だった。
 その日は、結構寒い日で、歩く人は、少ない時間であるが、見かける人のほとんどは、背中を丸めて歩いていた。
 そのあたりは、電車の駅からは遠い位置にあり、地下鉄の駅から五分くらいかかるところであるが、時間帯としては、始発が動き出した頃で、地下鉄に乗る人も少ないだろう。
 さらに、JRの駅も、私鉄の駅も、それぞれ、十分くらいかかるところであり、こんな時間に来る人というと、前の日から、二十四時間の飲み屋で飲んだりしていた人ではないだろうか。
 真っ暗な中で、繁華街は、それなりにライトはついているが、性風俗街というのは、ほとんど電気は消えている。
 申し訳程度のライトがついている程度で、無料案内所も閉まっている。開いているのは、大通りに面したコンビニくらいであろうか。
 だが、そんな風俗街でも、営業時間が、深夜でなければいいということで、早朝サービスを謳っている店もあった。
「早朝六時から営業」
 という店も数件あり、普通、早朝営業というと、七時、八時からというところもあったりする。
 基本的に普通の営業というと、十時からくらいになるであろうか。店によってまちまちだし、何よりも。六時から営業といっても、相手をしてくれる女の子が、六時から出勤できる子がいなければ、開店休業状態だといってもいいだろう。
 当然、女の子だけではなく。店の受付担当の人もいなければ、店を開けることができるわけもなく、五時半にはスタンバイしているのだ。
 それはなぜかというと、六時から女の子を予約しているとすれば、事前に、当日キャンセルなどがないかという確認のために、
「当日、三十分前に、当店まで、ご連絡をお願いします」
 と、言っているからだ。
 キャンセルになると、せっかく用意している女の子もかわいそうだし、店側もせっかくのお客だったのが、穴が開いたことになる。
作品名:泡の世界の謎解き 作家名:森本晃次