ドクター・ヤブ田の、らくらく医学講座
貧血
貧血とは、血液中の赤血球やヘモグロビン(「血色素」というタンパク)が少なくなった状態をいう。
ヘモグロビンは体内で酸素を運搬するから、貧血になると酸欠状態になって、疲れやすくなる。
世間では、貧血というと、「貧血を起こして倒れる」など、「脳貧血」のことを言うようだが、これは正しい意味での貧血ではない。
「脳貧血」は、正式な医学用語ではない。
病院の血液検査で血管に針を刺した時など、その刺激で反射的に全身の血管が拡張して血圧が下がり、脳循環が低下して気分が悪くなる状態だ。
女性だけでなく、丈夫そうな男性も倒れることがある。
そのまま意識を失うことはないが、横になって頭を低くして寝てもらうと、大体三〇分以内に元気になるものだ。血管の反射神経が敏感な人に起こりやすい。
作品名:ドクター・ヤブ田の、らくらく医学講座 作家名:ヤブ田玄白