ドクター・ヤブ田の、らくらく医学講座
五十肩
人間は、年とるにつれて、若い頃できなかったことが出来るようになる。
「二十歳になってロクにあいさつも出来ない」
「三十にもなってまだ家でブラブラしてる」
「四十にもなって、まだ嫁ももらわない」などと言われても、
五十にもなれば、そういう事が出来ない言いわけが上手に言えるようになるものだ。
しかし、身体のほうは、加齢によって障害が出てくる。
「五十肩」は、昔は「四十肩」と言っていたが、このごろは寿命がのびたせいか、五十ぐらいで腕が上がらなくなることが多い。
「肩関節周囲炎」というのが正式な病名だ。
肩関節周囲の靭帯、軟骨などが、加齢のため変化し、炎症を起こして運動制限と痛みを伴う。
五十肩はつらい。
日常生活に支障をきたすからだ。
特に右腕が上がらなくなるとつらい。
ゴルフができなくなるし、マージャンも牌をツモりにくくなる。
だが、仕事だけは何とか続けられるため、会社を休めないのがもっともつらいところだ。
作品名:ドクター・ヤブ田の、らくらく医学講座 作家名:ヤブ田玄白