ドクター・ヤブ田の、らくらく医学講座
喫煙の害
タバコが健康に悪いことは皆様よくご存じのことと思う。
肺がんの原因になるだけでなく、心臓や呼吸器にも悪い。
慢性閉塞性肺疾患(COPD、例えば、肺気腫、慢性気管支炎など)は高齢者の死因の多くを占めるが、タバコが原因のことが多い。
心臓や血管に与える害はもっと大きい。
心臓の血管(冠動脈)の収縮を起こして、狭心症など、虚血性心疾患を増悪させる。
もちろん、血圧にも悪いが、一番因果関係が明白なのは、「バージャー病」という、下肢の動脈が閉塞して歩けなくなったり壊疽を作る病気である。
タバコは怖いのだ。
それでもタバコを吸う人は、成人の2割弱ぐらいいる。(令和元年の統計では男性27.1%、女性7.6% 30年以上前の平成元年では、男性55.3%、女性9.4%だった。ここ30年で男性の喫煙率が著しく減少している)
困ったことには、少なくなったけれど、医者でもまだタバコを吸う人がいることだ。
私も大学入学後三〇半ばまで吸っていたが、改心してやめた。
やめたきっかけは忘れたが、たまたま学会でオーストラリアに行っていたときだった。理由はわからないが、オーストラリアに行くとタバコが止められるかもしれない。
作品名:ドクター・ヤブ田の、らくらく医学講座 作家名:ヤブ田玄白