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桐生甘太郎
桐生甘太郎
novelistID. 68250
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メイドロボットターカス

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「シルバ。何が分かったんだ」

アームストロングは、シルバの脇に立って、目隠しの外されたウィンドウを見詰めていた。そこには、様々に、グスタフ総監と、ケリー警視監のプライベートにおけるデータが出されている。

「総監の、金遣いについてです」

「金遣い?」

そこでシルバは、一つのキャッシュサービスのプライベートページを引き伸ばして、こちらへ向けた。

「これは、あるキャッシュサービスからの支払い履歴ですが、グスタフ総監が常に使っているサービスではありません。巧妙に隠されていたアカウントです。それから、この額を見るに、莫大とも言えるものです」

そこには、3月31日に、アライアンスという不動産会社へ、3000万パスカの支払いがされた、という記録があった。

「使途は?」

「自宅の購入費の支払いです」

「なぜ、自宅の購入を、秘匿されたアカウントで?」

アームストロングがそう言うと、シルバは「では次に、こちらを見て下さい」と言って、総監の、おそらく給与支払い明細をこちらに向けた。

「これは総監の、過去4年間の、給与と賞与です。ポリスは過去に行った改革で、上役の給与も大幅に削られました。とても、3000万パスカの自宅を用意するなんて出来ません」

「バンクからの融資という可能性は?」

「キャッシュサービスアカウントに向け、そのような記録はありませんでした。そして、この3000万パスカは、ある人物からグスタフ総監へ、直接に振り込まれた物です」

シルバはわざと言葉を切り、間をもたせた。じれったくなったのか、私は「それは誰だ」と聞く。

「ミハイル・マルメラードフ暴力犯対抗室室長です」

「ええっ!?」