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桐生甘太郎
桐生甘太郎
novelistID. 68250
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メイドロボットターカス

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第69話 決着





「よおオールドマン。ちょいと失礼するぜ。さあどのくらい効くかな?」

目標は全長5メートルの小型海底探査機に見せかけた潜水艦だ。レーダーで武装はわからなかった。おそらく「ターカス」の技術をオールドマンは猿真似したのだろう。しかし目視してしまえばこちらのものだ。こちらにだって「ターカス」は居るんだからな。

軍の研究施設では未来に役立てる技術として主に「ステルス」に特化したターカスの研究がされていた。続々と俺の端末に情報が届き、文書でもそれはなされた。いちいち俺がオールドペンでサインをしなきゃならないのは、その情報を共有するのを紙を見た人間だけに限るためだ。特に漏らしてはならない機密だけは文書になる。

それはそうと、俺が発砲のサインを出すと一斉に魚雷はオールドマンの潜水艦を狙ったが、すべて避けられたようだ。スピードが普通の潜水艦とは段違いらしい。

「フーム…そうか」

俺はまたこめかみに端末を押し付ける。即座に俺たちのレーダーには左後方に居た三隻が前進を始めたのが映り、そして俺の艦隊はじりじりと下がった。引く軍は必ず追いかけよ。これで命を落とした兵士のなんと多いことか。

「さあ来い。お前の勝ちだぞ」

俺は赤子を撫でさするような声を無意識に出していた。

思った通りにオールドマンはこちらへ突っ込んできてしっちゃかめっちゃかにミサイルをばら撒いたので、俺たちはさらに後退を続け、遂に後列と前列でオールドマン挟み撃ちに成功した。

その後徹底的にコテンパンに全員でミサイルやら魚雷やら砲撃を食らわすと、海の命は汚されたが世界の汚点は拭われたようだった。

「さてイズミ。俺はこれで帰れる。後は世界中からの批難をなんとかしなきゃならない」

「ええ、そうですね」

イズミはただじっと目標のエネルギーが消滅したのを映すレーダーを見つめており、彼が何を考えているのかはわかるつもりだが俺は何も言わなかった。