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桐生甘太郎
桐生甘太郎
novelistID. 68250
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メイドロボットターカス

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「問題はどうしてお嬢様がそんなところへ連れて行かれたかです。それによって、われわれの選ぶ手段は変わってくる。つまり、「お嬢様奪還」か、もしくは可能性は低いですが、「お嬢様の説得」か。これは、「連れ去り」か「家出」かで決まります」

「ええ、でもお嬢様は確か、いなくなられる前にターカスをしきりに探しておいででした…ですから、もしかすると、ターカスに命じてこのお屋敷をお出になったのかもしれません…」

「それか、もしくはターカスがメイド長を辞めさせられたことが不服で、なおかつもっと大きな見返りが欲しいからと、現当主であるヘラ・ホーミュリア様をさらうことで、あとから脅しを仕掛けてくるかもしれない…」

「そんな!ターカスはそんな者では!」

「ないと言えますか?ターカスは戦闘基盤なのですよ?彼は戦闘、および交渉、そして参謀のスペシャリストとしての素質を持ち、本来なれば戦場で人間の命すら奪えるように設計をされている…もちろん、初めにこの家でどんなプログラミングをされたかはわかりませんが…」

マリセルは愕然と項垂れ、私は少しの間考えていた。

“とはいえ、交渉ならばもう3日も過ぎていることを考えれば、遅すぎる。何か他の狙いか、もしくは本当にヘラ・ホーミュリアが家出をしたがったのか…それにしても、厄介なことになった…世界連か…”