端数報告2
感染の拡大防止策にはならん。だから政治家や池上彰が言うことはないが、風邪にみかんだ。他人なんかどうなったっていいだろう、自分が発症しなきゃいいじゃん、という観点に立ってみれば風邪にみかんだ。自分と自分の家族だけコタツに当たってみかんを食おう。それが先人の知恵じゃなかった?
違いますかね。おれがコロナを甘く見てる? かもしれないが、テレビで見る学者先生達は皆、
「なぜコロナに感染しても無症状の人がほとんどなのでしょう」
と聞かれて、
「まったくわかりません。謎だ。それが最大の謎だ! コロナに感染して無症状でいられる者などいるわけないのに。絶対に! なのに、なのに、なのになのに、99パーが無症状! これは、ワタシの見るところ、おそらく罠なのではないかと。コロナは人を油断させて、マスクを外したところを狙って第2波を起こす気なのでないかと。そうだ。そうとしか考えられない。この○○大学卒業、博士号を持つワタシの考えに間違いがあるわけがない……」
なんて調子だが、学者がみんなこうだから学者が正しいのだろうか。
学者という学者がみんなボンクラということはないのだろうか。
おれはやっぱり、風邪にはみかんなのだから、コロナウイルスにもみかん。どうせもうじき別の風邪ウイルスによる風邪が広がり、それに押されてコロナは消えていくんじゃないかと、完全にコロナを甘く見ている素人の頭で考えているのだが、ひょっとしておれが正しいということは絶対にないのだろうか。
コロナはともかく、帝銀事件についておれは犯人が平沢なのに絶対の確信を持つ。前の二回で〈タドンのアリバイ〉の話を書いたが、セーチョー。GIエリーがどうのこうのと書きながら、平沢の次女と三女を取り違えている。エリーとトランプしていたのは三女のヨーコの方なのに。
という話の繰り返しだが、あらためて文をよく見て検証するに、これは最初から次女の名がマキ、三女がヨーコということがわかってないなと思いました。『小説』の第二部には次女が山口の妻なのを一応わかっている記述がある(前々回のスキャン画像を見よ)が、第三部からスキャンして見せたものには末尾に、
*
(山田弁護人弁論要旨)
アフェリエイト:小説帝銀事件
とあるのでわかるように山田という弁護士が『要旨』としてどこかに発表したものをそのまま書き写しているのだ。セーチョーの筆とも明らかに違う。
セーチョーはこれを読んでエリーとトランプしていたのが〈うかんむりに兆子と書いてなんと読むのかわからない娘〉と知るが、なんと読むのかわからないのでそのまんま、〈ウ兆子〉が次女の名前だと思うようになった。『黒い霧』を書いたとき、《次女》とだけ書きながらその名をウ兆子と思っていたのだ。
アフェリエイト:日本の黒い霧
そうだ、そうに違いない。だって池上彰だって、宇宙人に違いないのは前回書いた通りだし、〈池の上の彰人〉という名前からしてUFOに乗って来たんだゾ、というのをわかる者にわかるよう――つまり、同じゼイリブなエイリアン仲間に教える暗号だということがわかるじゃないか。そんなことしなくても、顔見てわかる気もするけどさ。
〈うかんむりに兆子〉って、宇宙人ぽい名前だなあ。よくセーチョーが「次女は宇宙人だ」と言い出さなかったもんだなあ、と新型コロナを完全に甘く見ている素人の頭で考えている最近のおれである。そう言えば、いつかラジオで上坂すみれさんが、
「矢追純一のサイン欲しい」
と言ってたな。すげえなあ、と思いながら聞いてたのだが、もうもらったんでしょうかね。