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端数報告2

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「別のものをつくろうとしてサリンがごく微量にできたのかも知れない。たとえば使用禁止されているパチオンという農薬は、サリンに非常に近い化学式です」(大阪大学S教授)
「サリンの製造は、精製するのは難しいが、不純物の多いものであれば比較的簡単です。今回つくった人はサリンそのものを知らなかった可能性もあるのです」(神奈川大学T教授)
 
アフェリエイト:日本警察
 
こんなことを簡単に言う学者の方が大半だった。
 
学者はいつでも適当なことをマスコミに話す。自分では何も調べず確かめもせず、他の学者が言ってることを聞いて〈自分の学説〉とする。第2波だ。これがやって来て人類の99パーセントが死ぬ確率が100パーセント。
 
ただしワタシを信じる人が死なぬ確率も100パーセント。バカらしい。おれは似たようなことを、
 
ゴルディオンの結び目
http://2.novelist.jp/73396.html
 
こいつの「9ヶ月は早過ぎる」ってところに5年前に書いて出しているんでまあ、よければ読んでやってほしいが、学者だの政治家だのジャーナリストだのというのはみんなそうだ。おれはアマチュアが大嫌いだ。コロナの第2波が来る確率は、そりゃあゼロでないのはわかる。
 
だが、明らかにそんなもん、巨大隕石が来年に地球に落ちる確率と同じだ。それを心配するのは杞憂だ。国民みんながみんなマスクを着けて歩く必要はどこにもない。
 
それはむしろ愚かであり、感染しても無症状でいられる率が99パーであるのならみんなで感染してしまう方が『宇宙戦争』のナレーションが最後に言う通りになる。これが〈世界大戦〉なのなら多少の犠牲が出るのはやむを得ないのであり、それを無理に避けようとして急いでワクチンなんか作れば逆に犠牲を増やすだけ。
 
そんなことをこないだも、
 
ヤマト航海日誌2
https://novelist.jp/91017.html
 
こっちに書いたと思ったら、あの後ですぐ韓国でバカがやりやがったんだってな。映画『第三の男』に出てくる〈第三の男〉みてえ。それは決してやってはいけないことなのがなんでわかんなかったんだろう。
 
と、ここでまたまた上坂すみれの話になるが、いつかラジオで
「BCGの痕を腕に着けている人を見るたび『カッコいい。ボトムズのロケットランチャーみたい』と思っていた」
なんて話をしていて、「そうだ」とおれは思ったのをこれを書いてて思い出したぞ。ちょうど『ボトムズ』がやっていた中三の時に学校であのツベルクリンをやるのでおれはちょっと欲しかったんだ。でも検査でハネられちまって「ちぇっ」と思ったのだった。
 
確か、あれをもらったのはクラスの三分の一くらい――そんなことを思い出した。小学校でインフルエンザの予防注射をした時だって事前に質問票にたくさんチェックを入れたの思い出したぞ。あれ考えても絶対安全な予防接種なんて望めるものじゃないことがわかりそうなもんじゃねえか。
 
けれどもそんな当然のことを、誰も彼もが見失ってる。コロナの感染拡大で、70億人すべてがホストになるまでに要する時間が1年間。〈その日〉に達してコロナがふたたび猛毒化して第2波が始まるまであと数ヵ月。だから必ずその日までに完璧なワクチンを作ってすべての人間に射たなければならないのだ! なんていう、どこかの宇宙戦艦アニメみたいなことを政治家が本気で言ってやろうとしている。
 
バカバカしい。そりゃあこれから寒くなったら風邪引くやつも増えるだろうけど、それを第2波と言わないよな。でもマスコミや政治家には、それがわかんねえだろうな。またまたちょっと患者が増えただけで第3波だ第4波だと叫ぶだろう。明日に宇宙人がやって来て未知との遭遇になる確率は決してゼロではないだろう。けれどもそれが侵略者で〈世界大戦〉となる確率も決してゼロではないだろう。
 
恐竜を甦らせる技術が出来てテーマパークを造れる率もゼロではないかもしれない。超能力者の予知で殺しが防げる世になる率もひょっとしたらゼロではない。
 
可能性はゼロではない。だがそんなもんゼロと同じだ。0.001パーセントであり、コロナの第2波が来る確率もまた0.001パーセント。
 
それが正しい数字であり、心配してもしょうがない。コロナの代わりにエボラが世界に広まる率も同じく0.001パーセントだし、天然痘が復活する確率もまた0.001パーセント。狂犬病で人類全部がゾンビのようになる確率も常に常に存在している。
 
0.001パーセントの率で。起こりうることは起こりうるけど、しかしそれらは心配してもしょうがない率で、そんなもんのためにみんながマスクをしてもしょうがない。今の世界は昔にハレー彗星が来たとき、学者どもが、
 
「あれは死の彗星だ」
 
と言ったの信じてみんなが狂った同じことをまたやっている。
 
というのが最初から、おれにはハッキリわかるんだがねえ。
 
 
  *
 
 
で、ここからは、
 
ヤマト航海日誌2
https://novelist.jp/91017.html
 
こっちに書いてないことなんだが、0.001パーセントの率でしか起こらぬ波を心配すると言えば映画の『アルキメデスの大戦』だ。なんでそんな話になるかは上のリンクを押してほしいが、映画の最後のところである。おれは最近CSで放映されたの初めて見て、
 
「映画館でこれを見たやつ『カネ返せ』と思わなかったのかな」
 
と思ったのだが、唐突に、なんの伏線もなしにいきなり、主人公が、
 
   *
 
「(会議は)まだ終わっていません。平山造船中将の計画案には、重大な欠陥があります」
 
「何を言い出すんだ」
 
「平山中将は、どのくらいの海洋波を想定しているんです?」
 
「海洋波だと?」
 
「年十回は発生する規模の台風では、推定風速毎秒40メートル。通常なら問題はない。しかし、発生した低気圧下では、波は多方向から押し寄せ、重なり合う。その場合、波高は予想を上回る巨大波へと発展する可能性があります」
 
「だからどうしたって言うんだよ!」
 
「お静かに!」と中将。「それから?」
 
「もし台風が、毎秒50メートル辺に発達した場合、複合した波の高さは最大30メートルに達します。年に二度は起こりうる規模の台風で、この船を呑み込むほどの大波が発生するのです。そしてこの計画案では、これほどの大波に対して、船体に働く剪断力(せんだんりょく)の想定が甘い!」
 
「剪断力とは?」
 
「船体を切断しようとする力です。平山案は、中央は分厚い装甲で覆ってはいますが、その重量配分の皺寄せで艦首・艦尾が脆弱になっている。この部分に巨大波を受けた場合、船に亀裂が入り浸水。最悪の場合、沈没します!」
 
「そんなことが起こったら、テングー以来の大惨事となる!!!!!!!!!!(と言ってるように聞こえるが、〈テングー〉とはなんのことかおれには不明)」
 
アフェリエイト:アルキメデスの大戦
 
と物凄い早口でまくしたてることである。
 
作品名:端数報告2 作家名:島田信之