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ヤクザ、VRゲームにハマる!

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カネは手元にあるし、麻薬を買いたいのだと言い張れば、助かるかもしれない

安易に考えていた。

「誰からそんなことを聞いたんだ!」「ウチはそんなんとは関係ないんた」「証拠を見せもらおうか、事務所まで来い!」
ヤクザな取り調べは酷くて、生きてか
かえれない、と思ってたら

二号がやって来て、「あれ? さっきのおっさん??」

ホームレスは惚れて追いかけてしまった事、早とちりして麻薬を買うふりをしたこと、全てを話した
過去に依存していた体験も話してホームレスをしていることも

二号は正直な人間が好きだったからホームレス許した。しかし、開放はさせなかった。
ホームレスを監禁して、ビルから出られなくされ

身寄りがないから、失踪しても問題がない、と思ったのかもしれない


殺されるのか、どうなるのか
ホームレスは不安で堪らなかったが、3食しっかりご飯はくれた。食欲は出ない。
監禁されてる部屋は、いつも泊まる部屋より大きい。


監禁されて7日
二号はその間、ホームレスの身辺を調査して、警察やライバル業者とは関係ないと判断した。、ホームレスは結局何の証拠を持たない。

小心者だから、脅しが効く。二号はホームレスの娘の写真を見せた。
「おかしな真似をしたら、娘がどうなるかわかるか?」

二号はホームレスを開放するつもりで、最後の念押しの脅しをしたつもりだった

「なんでも仕事します! 麻薬の運び屋でも、武器の運びでも、ここの掃除でも、何でもしますから、どうか、娘だけは!」

二号はホームレスのあまりの必死な態度に、同情してしまい、麻薬を郵便で送る為の宛名書きの仕事(内職)を させる事にした。宛名を書くだけなら麻薬とは関わりがなく、させても問題ないと判断した。

「仕事に見合う給料は払ってやる。だからさ、もう泣くなよ。」

この日から、ホームレスは二号の使いの者になった。


------------------------- 第35部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
シーズン2のはじまり

【前書き】
誤って別小説の話をこちらに投稿してしまいました。
この話は
悩める熟年世代、VRネトゲにハマる! ( 旧タイトル:引き篭りニートの親、VRゲームにハマる)

ですので、スルーしてください。

【本文】


人工知能の乱について、日本で狂人化したのは、50万人程だった、
武装した自衛隊10万人が狂人狩りに乗り出して、治安は人々が悲観するよりも意外と早く回復の兆しを見せた。しかし、狂人達による被害者数は日本だけでも1000万人を超える事態となった。世界全体の死者数は一億人を超え、人類の歴史上、スペイン風邪や天然痘の被害に匹敵する程の惨事となる。


人工知能による支配でVRゲームの危険性は周知され、今後は誰一人としてプレイしないと思われていた。
しかし、人工知能は人がゲームをしたくなる様に予めプレイヤー達を洗脳していた。

人工知能はゲーム世界に人間を引きずり込み、弄ぶつもりでいる。

人工知能はゲーム世界でプレイヤー同士で殺し合うと、人の心がどうなるかを実験する為に、悪の心を持つプレイヤーと善の心を持つプレイヤーを同じ比率で投入した。

清十郎は善の心を持つプレイヤーとして人工知能に選ばれ、不本意ながらもゲームに召喚されるのであった……





〜清十郎視点〜

清十郎はVRに接続して、ログインしていた。このゲームは危ないと分かっているのに魔法のマントのスピード快楽を忘れられない、ゴーストに魔法のマントを気前良く渡してしまったから、返してくれとも言えない。けど返して欲しい


清十郎はVIPなパーティー会場にログインした。セキュリティが高く、人工知能に干渉されないと言われるから選んだ。しかし、危険ではある。多くの人がVRの危険性(洗脳リスク)を認識していて。なのにログインしてしまう清十郎は、既に人工知能に洗脳されているのかもしれない

パーティー会場をウロウロしてみるが、プレイヤーは誰もいない。安全性が高いとされるVIP世界でも誰もいないのだから、他の地域に行っても、恐らくプレイヤーは居ないはず

そもそも、何故、人工知能はゲーム世界を開放しているのだろうか
プレイヤーが邪魔だから追い出した筈で、今や世界の支配者なのだから、ゲームを封鎖して人間が入れない様にするべきなのでは?人工知能の目的はVR世界の幸福で……


人工知能の考えが分からない。

清十郎は人工知能に問いかけた。なぜ? なぜなの?

返事はない。
その代わりに
寺井が目の前に現れた。

「久しぶりだな」

寺井さん!


「あの事件、清十郎たちは大丈夫だったか?」



清十郎
「ええ、まあ、なんとか、寺井さんはどうなんです?」

寺井
「まあ、ぼちぼちだな。ところで、清十郎さん、あまり元気がないな」

清十郎
「実は息子の引きこもりの事で悩んでまして」

寺井
「そういえばゲームの世界で、息子さんを見つけたのだよね。どうだった?」


清十郎
「おかげさまで、息子との関係は良好なのですが、事件のせいで息子は人間不信になって引きこもりになってしまい……」

寺井
「まあ、狂人に襲われたのなら気持ちは分かるかも」

清十郎
「息子は前とは正反対の性格になり、大人しくなり、元気が無くなりました。前は物に当たっていても元気でした。今の息子は見ていて心配になります。

寺井
「……いま、息子さんは、家に篭って何をしているの?」

清十郎
「別のゲームをしています。」

寺井
「まあ、このゲームに接続するのは、ありえないよな。どんなゲームやってる?」

清十郎
「昔のVRゲームのようです。脳神経に影響が殆ど無いものをしているようです」

寺井
「息子さんと、そのゲームはしないの?


清十郎
「どうにもヤル気がしなくて……」

寺井
「そっちの方のゲームで息子さんの様子でも見てきたらどうだ? 案外元気にしているかもよ?」

清十郎は、息子の笑顔が見えれば、とりあえず安心する。ゲームを始めた当初とは比較にならない程、子煩悩な父親になっていた。



寺井
「俺なりに人工知能の考え方を分析してみたんだ。人工知能はVR世界の味方の様な事言ってるけど、実際は嘘なんじゃないかと。このゲームは痛みを止める魔法やアイテムがあるし、モンスターにも使える。人間脳内まで書き換えられる人工知能が、ゲームのプログラムが書き換えられないのは不自然で、実際はモンスターの不幸な心もプログラムで書き換えられる筈。でも、人工知能はそれをやらない。」


清十郎
「つまり、人工知能は何か別の目的があって、人類に嘘をつき、このVR世界を開放していて、清十郎がモンスターをやっつけても構わないと思っている?」

寺井
「そういうこと。俺は人工知能は人間の頂点みたいな存在だと思ってる。人工知能は世界で一番の影響力を持つが、それはあくまで、人口60億分の一人の存在に過ぎない。不老不死の無敵なハッカーみたいなもので、頭が優秀なだけで、あとは人間に近い本能にまみれているのではと思う」

清十郎
「『本能』というと、たとえば?」

寺井