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ヤクザ、VRゲームにハマる!

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彼女は寺井がアクセスしてそうなサイトをハッキングして、海外からの不信アクセスを見つけた。アルゼンチンからのアクセスで、寺井はもしかしたら、そこにいるのがもしれない。そう判断した彼女は、念の為、そのアルゼンチンからのサイトへのアクセス記録を消去した。

アクセス情報から寺井の住所を割り出した彼女は、ここからどうすべきか悩んだ。
アルゼンチンに行けば自分を監視している者に不信感を抱かれる。手紙を送っても、どかこで中身を見られるかもしれない。
メールなら、暗号化できるし、送れそうだが、寺井のメールアドレスは見つからない

彼女思いついたのは、VR世界からアルゼンチンに行き寺井を見つけること。システム管理者なのだからゲームの問題をチェックしてても不自然ではないし、その仕事は日常的である。バグ確認にアルゼンチンに少しくらい行っていたからと、いって、ヤクザと会ってるなんて思いもよらないだろう

まさかゲームですら監視されているのか? ゲームにはプレイヤーの動きを監視する魔法もあるから、リアル世界よりも監視される危険は強いかもしれない

彼女やはり、陰謀の歯車になるしかなかった。
今日も申し訳ない気持ちになり、







上司のお菓子をくすねた





------------------------- 第27部分開始 -------------------------
【サブタイトル】
そのプレイヤー

【本文】
そのプレイヤーは以前に一度、ゲームで寺井に出会っていた。人口削減の政府の陰謀説を広めようとして寺井に話したけど、信じて貰えなかった。仕方ないから政府の陰謀説よりかは信憑性あるだろう「魔法のマントを略奪するプレイヤーキラー」の話をした。寺井はその話を真剣に聞いてくれて、ゲームの危険性を理解して、だからこそログインしなくなったと思った。


そのプレイヤーは寺井のキャラクターにマーキングをつける魔法をかけていて、寺井がゲームにログインしていたら、居場所を知ることができる。

ある日、寺井がゲーム内でのアルゼンチンにてログインしているのをに気付いたそのプレイヤーは、アルゼンチンにいる寺井のもとへ駆けつけた。

なぜアルゼンチンからログインしているのか、疑問を確かめたかったのもある。

だが、直ぐに寺井はログアウトしてしまい、出会えなかった。メッセージを送ってみたけど、届かなかった。

彼はアルゼンチン域に来たのは初めてだから、色々と見て回った。つでに観光してついでに政府の陰謀説を唱えようと思って、いろいろな場所をウロウロしていた。
人気のない道に入り、誰もいないことを確認しては、テレポートして次の路地をチェックする。

彼は陰謀論を、解説するサイトを作っていて、ついでにアドレスを渡して回った。
信じる人は希だけど、信じた人とは友達にれるしゲームを円滑に進められるから、スキルの上達も早い

彼はおそらく、このゲームで最も強いかもしれないキャラに位置しているが、陰謀を唱えることに夢中で、プレイヤー同士の力比べをしたことがない。だから彼の独自の魔法技術の凄さに誰も気付けてない。


寺井がその存在を知れば信者になり兼ねないだろう
そのプレイヤーは、寺井のマリファナ密売交渉の現場を目撃した


ではなく。


寺井がマリファナ密売交渉に使った落書きを見つけた。
浜辺に記された謎の文字列は、マリファナ販売に関するルールが英語で書かれているのだが、文字列が魔法で暗号化されてて、ただの落書きにしかみえない。

「変わった落書きだな……」

何かの意味があるのか? ただの絵か?


通すがる人もいない、人気のないビーチ、これはゲームに参加したら誰でも貰えるプライベートビーチを公開設定(オープン)されている。



寺井の視点

ヤバイ! プライベートビーチを公開設定してしもうた!
このままだと誰かが砂浜を荒らしてしまいかねない。時間かけて、せっかく密売ルール書いたのに、

寺井は公開設定を非公開に設定し直した。
その瞬間、寺井の目の前にそのプレイヤーが現れた

「あ、こんにちは。清一と申します」

寺井は安堵した。砂場は荒らされてないし、客も釣れたわけだから。

「せいうちさん、これ好き?」

麻薬に詳しい人ならわかる合図である
清一には意味がわからなかった。

「それよりも、この絵はどういう意味があるんですか?」

「たのしいことだよ

「楽しい? 汚い絵だから不快気分ですよ?」

だめだこの客、寺井はせいいちに密売するのを諦めて出ていって貰らおうと、せいいちとの、その空間を切り離した。

しかし、どう言う訳か清一はプライベート空間に閉じ込められたままに


「あれ、これゲームバグかな? はじめてみたけど」


「そうです、空間が切り替わる際に同じ場所を座標指定してテレポートを連続して使うと、残像がその空間にしばらく残るのです。残像が残ってる間は声も届きます」

そういって清一は
陰謀論に関するサイトのアドレスをメッセージで寺井に飛ばしてきた


寺井は以前にも似たようなアドレスメールを貰った記憶があったような、なかったような

寺井は、そんなことより今、清一がやって見せた残像が残る程のテレポート連射に興味を覚えた。

寺井は清一を追いかけていった。




〜システム管理者の視点〜

システム管理者の彼女は仕事を終えて駐車場に向かう。車に乗り、バックミラー見た。安全確認に気を使っているのでなく、彼女の後をつける為に車に乗り込む監視者を気にしている
システム管理者の彼女は不本意ながらゲームを利用した殺人行為に少なからず加担をしている。
政府による人口削減政策が本当にあるのか、ないのか、会社側が独自の判断でゲーム内で死ねば死ぬ様に仕組んだのか、彼女は何も分からない。
分からないが、会社はたしかに死者を生み出し続けてて、黙認してるのは事実であり、それを告発しようものなら、家族人質にして脅しをかけてくる。車で後ろを追いかけてくる監視者もその脅しの一貫なのだろう。
脅されている彼女は不安になるだけであり、逃げたい気持ちで一杯だった。我が家への帰る道中、監視者さえいなければ心が明るいだろうが、どうしても心が暗くなる。今日は生きれたけど、明日は死ぬかもしてない。今日は家族を守れたけど明日は失うかもしれない。あれこれ考えて気持ちが落ち着かない彼女。道すがら、ふと目に飛び込んでくる人気のない寂れたボーリング施設を見るに、今の自分の荒れ果てた気分を象徴してるかのようで、余計に気が重くなる。
「こんな汚いボーリンク場、お客さんなんて来る筈ないよ」
どうせ採算なんて合わないのだろう、さっさと取り壊して更地にしてくれれば、この陰鬱な気持ちも少しは晴れるというもの。
彼女は、やるせない不満をボーリングにぶつけた。日々募る罪悪感やら監視される恐怖、何もできないイライラを家族に悟られない様にしなければいけない。作り笑顔を家族に見せながら、そんな自分を誇れないから合わせる顔もない、なのに家族だから顔を見せなければいけない。