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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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205号室にいる 探偵奇談23

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…が、来たんだ…  逃げ…アパート…もう…

耳をこらす。不穏な気配に、潤は息を呑んだ。かろうじて聞き取れた言葉は。


――205号室にいる


通話は切れた。掛けなおすがつながらない。

「…どうなってるんだ?和多田はあのアパートに行ってるのか?」
「悪ふざけ?昨日の続き撮ってるとか?」

そんなわけない、と潤は語気を強めた。昨日彼は、花瓶を蹴とばしたことを気に病んではいなかったか…。罪悪感めいたものを抱え、もう一度あそこに行っているとしたら放ってはおけない。




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