実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意
思うに、この2人は私がノンキャリア組の警察官が、キャリア組から虐げられている現実を変えるために闘っている、その事実を知っていたのではないか。
だから左の警官はあんなに気さくだったのではないだろうか。
右の未成年は自分達の救世主だと分かっていたから、あんなに緊張しながら縄尻をシッカリと握りしめていたのではないか。
そう思うのは、私の思い上がりだったのかもしれないが。
そして救世主を乗せた護送車は、ゴルゴタの丘に到着した。
ただし私は、主イエス・キリストではない。
正義を全うする為ではなく、自らが早く自由を得たい為に権力に屈服した凡人以下の生身の生物に過ぎなかった。
ゴルゴタの丘ならぬ検察庁の待合室で、私は身柄を拘束された翌日に、ここで一緒になったメガネをかけた20歳代前半の学業成績が良さそうな感じのいい青年と再会した。
「また会えたね」
彼と握手する。この青年は留置場に、たった1人で勾留されているため、話相手がいなかった。
凡人以下の生物でも耳があれば、他人の話を聞くことが出来る。
久しぶりに話相手を得た彼は、私にしきりに話しかけてきた。
自分の身の上話とか、留置場では1人ぼっちで退屈で仕方ないとか、好きなアニメの感動したシーンとか。
作品名:実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意 作家名:匿名希望