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実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意

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 精神鑑定と聞いても、今までのような恐怖感は生まれなかった。検察庁は発言を撤回した私を陥れる必要は無くなっているはずだったからである。

 鑑定でどんな質問をされるのかは分からない。

 だから油断をしてはならない。

 しかし、優しい番長の助言どおり「素直に正直に本当の事」を言えば私に不利益は及ばないような気がした。

 留置場に私が戻されてから後、時は穏やかに流れている。しかし私は以前、弁護士の先生から受けた助言のメモを懸命になって見詰めていた。

――精神科医から、どうしてこういう行動をとったのか? 何故このように考えるのか? と問われるから、筋道をたてて詳し目に話せ――


 何と答えれば、私は自由になれるのか?

 そればかりを考えている。「私の芯の強さは本物だ。その事を警察権力に分からせてやる」

 そう固く誓ったはずの信念は、もはや月よりも金星よりも、はるか彼方に吹き飛ばされていた。

 暮れなずむ空に宵の明星、金星が月を連れ添って登っていく。

 もう消灯までの時間は限られていた。眉間にしわを寄せて私はペンを走らせる。

――小さな事実の上に自分に都合の良い妄想を重ね上げ、さもそれが事実であるかのように振る舞うところが私にはある。

特にこれは酒を飲んだときに顕著に表れる。

 逮捕された驚き・狼狽・困惑等の理由から、妄想の呪縛から解き放たれることなく、取り調べに応じたためにした、あの供述は真実とは異なります――


「消灯!」の号令が留置場を静寂に包むまで私は、この走り書きを暗記していた。