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実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意

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私の思考は完全に停止している。しかし自由を無くし、自分の未来が検察に握られていることだけは認識できていた。

 再び自由を取り戻したい。そのためにはどうすればいいのか。否、巨悪と闘うために自分はいままで格闘して来たのではないのか。


 私の前には恐怖感だけが立ちはだかり、いっこうに思考は前に進まない。

 そうしてる間に時計の針だけは進み、裏の鉄格子の向こう側の窓が暗くなった。


 太陽は沈み、紐で繋がれたように細い月さえも、太陽の後を追って沈んでいったようだった。

 身体の芯から絞り出された、声に出せない悲鳴が夜の闇に消えていく。


 留置場の中で眠れぬ夜が過ぎて行き、切り裂くように冷たい冬の空気の中をゆっくりと、やけに赤い陽が登ってくる。


 考えがまとまらぬままに、私は留置人の世話をする係りの警察官に、私の国選弁護士の先生と連絡をとって下さいと願い出た。

外界との接触を断たれ極限に追い詰められた私は、我が身を守ることしか考えられない。崇高な理想は、すでに砕け散っていた。

(精神異常者として精神病院に、ぶち込まれる事だけは避けなければならない)

 狼狽と絶望の中で私は、狡猾な警察権力による第3のサリン事件を防止するためではなく、保身を優先しようとしている。

 そのことに気が付いたとき、ようやく私の思考は活動を始めた。

 「弁護士の先生に連絡はしました。しかし弁護士さんが、いつ来てくれるのかは分かりません。それは弁護士さんの都合しだいです」

 ハンチョウからそう告げられたとき、私はボールペンを借してもらった。