実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意
話が合いそうな青年が来てくれて、退屈していた私はじょう舌になります。
「私も留置場に来るのは今回が初めてで、今日が逮捕されてから4日目なんですよ。現行犯逮捕だったので、部屋の鍵を閉める時間すらなくて大変でした」
「え? まだ開いたままなのですか」
「いえ、弁護士の先生にお願いして閉めてもらいました」
「そうですか。それは良かったですね」
「貴方は、通常逮捕だったのですか」
「朝、早い時間にドアを叩く音がして、ああ警察が来たなとピンときました。それから数人の警察官が家宅捜索をして、任意同行を求められて、警察署で逮捕されました」
――彼は刑事法に疎く「通常逮捕」という言葉を知らない様子でした――
「部屋の鍵はかけて来れましたか」
「はい。ブレーカーも落としてきましたよ。所持金も3000円持って来ました。あんまり使いたくないのですが」
「お金まで持ってこれたのですか。いいですね。私は現行犯逮捕ですから、そんな余裕なかったですよ」
「そうですか。お気の毒です」
彼は足を崩しました。
「ここでの生活は、7時に起床。部屋ごとに順番に布団をしまいに行き、続いて部屋とトイレを掃除します。
次に洗面と歯磨き。
これはローテーションの順番に行います。それから朝食。その後運動場へ30分だけ出られるんですよ」
「運動場なんてあるんですか」
「ええ、コンクリートの壁に囲まれていて狭いんですけれど、あることはありますよ。みんな狭い部屋に拘束されていますから、運動場ではボーっと開放感に浸っているだけで、運動というか身体を動かすことはしないんですけど。
他の部屋の人と雑談してる人もいますね。このとき月・水・金は電気カミソリを借りて髭がそれます。火曜日は爪切りですね。
作品名:実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意 作家名:匿名希望