実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意
留置場の2号室に戻り、師匠や大将と一緒に夕食をとりました。私は検察官の取り調べを受けたときの内容を話しました。そしたら師匠が
「こういう所(留置場)では、『オウム真理教が行っていたテレフォンクラブでは、警察官も電話番をやっていた』なんて事は言わない方がいいよ。まず自分がここから早く出られることを考えるべきだよ」
と、私にとってはとても貴重なアドバイスをしてくれました。
ハッと我に返る私。
身体が軽くなった感覚をおぼえました。今までは信念を貫き、巨悪と闘う事ばかりを考えていたのですが。
「貴重なお話をありがとうございます。参考にさせて頂きます」
私は師匠に向かって丁寧にお辞儀をしました。
そしたら大将の私に対する風当たりが強くなりました。
留置場では、ほとんど24時間3人でこの部屋に居なければなりません。
私には決してそんなつもりは無かったのですが、師匠にのみ丁寧なお辞儀をしたので、大将は疎外感を感じてしまったのだと思います。
両隣の1号室からも3号室からも、仲良く雑談をしながら楽しそうに笑う声が、しょっちゅう聞こえていました。
それは捕らわれの身となり、これから自分達はどうなるのだろうかという不安から逃れるためには、楽しく語り合い愉快に笑う事が最善の方法だったからです。
捕らわれの身となる前は、喧嘩っ早(ぱや)かった人も少なくないのでしょうが、同室の人同士が喧嘩をしている声を聞いた事はありません。
もちろん私も将来に対する不安から逃れるために、笑っていたかったのです。
ですから大将と衝突することは絶対に避けようと思い、辛く当たられても耐え忍ぶことにしました。
そう言えば師匠はずっと本を読んでばかりいて、大将と話をすることは少なかったですね。これは師匠が無口な人だったのかもしれませんが、あるいは他に理由があったのかもしれません。
作品名:実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意 作家名:匿名希望