小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意

INDEX|46ページ/130ページ|

次のページ前のページ
 

 そんな話をしているとお昼になったらしく、警察官が4人分のお弁当を持って来てくれました。

 留置場で食べているのと同じ業者の物でしたが、検察庁の待合室に今日は4人来るという事が分かっていて、予め注文していることに驚きました。

 警察もお役所の一種なのですから、こういうところは几帳面なのですね。

「僕はストレスが溜まると軽い犯罪を犯してしまう癖があって、沢山の軽い犯罪を犯してしまいました。今はしっかり反省して、罪を償ってからの人生を両親や警察の人と一緒に考えているところです」

 私の斜め前に座っているメガネの好青年は、私達が留置されている警察署の隣の警察署に留置されているのだそうです。

 「いやぁ〜。ウチの留置場は、留置されている人が少なくて。僕は部屋に1人でいないといけないんですよ。逮捕されてから、もう2か月ぐらいになるのですが、年末年始は話し相手になってくれる警官の数も少なくて、もう地獄でしたよ」

 話を聞いていると、隣の警察署にある留置場は4畳もなく、もっと狭いのだそうです。留置場って、どこも同じだと思っていたのですが違っていました。好青年が私に話かけてくれます。

「お父さんは、どういう人なんですか」

 彼は私のことをどう呼んだらいいのか、一瞬ためらってから「お父さん」という言葉を選んだ様子がありありと伺えました。

 気を使ってくれていること自体はありがたかったのですが、結婚しておらず子供もいない私は「お父さん」と呼ばれて、もうそんな歳になってしまった事を改めて自覚しました。


 考えてみれば友人の中には孫がいる人もいます。「おじいさん」とは呼ばずに「お父さん」と呼んでくれたのは彼の誠意だったのでしょうね。
 
 私は自分を取り調べている警察官に対して、警察が慢性的に行っている悪事を具体的に指摘し、強く机を叩いて巡査部長に向かって強烈に指をさし

「ネタは上がっているんだ。いい加減に吐いたらどうだ。楽になるぞ!」

 どこかの刑事ドラマで憶えたセリフを、相手に叩きつけ強く睨みつけた話を聞いてもらいました。

「それって、爽快ですよね」


 元自衛官は、そう言ってくれたのですが、彼を含めた3人の関心事は警察の不正ではなくて、自分達はこれからどうなるんだろうという将来に対する不安でした。