実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意
1名が返ると、次の1人が部屋から出て洗面台に行くことが許されます。1号室に留置されている人全員の歯磨きが終わると、私のいる2号室の扉が開いて警察官が呼びかけてきました。
「3名のうち、1名だけ出て下さい」
私は師匠と大将に向かって「お先にどうぞ」。片手を丁寧に挙げて扉の方に向けました。
ここに来たばかりの私には、まだまだこれからお二人から教えてもらわなければならない事が沢山あります。先輩方を差し置いて自分が先に行く勇気は、とてもではないが私にはありません。
全員の歯磨きが終わると、これまたローテーションの順番通りに各部屋ごとに布団が置いてある収納庫から、貸し与えられている布団を自分の部屋に各自が運びます。
行動の自由が許される人数を制限しているのは、万が一、留置されている人が集団で脱走を試みたり、暴れたりした場合に、数人しかいない警察官では制御が出来なくなるために、絶えず人数を制限しているのでしょう。
私の場合は初日の夜は、留置場の人が用意してくれた布団に潜り込んだのですが、この日は新しい布団が用意されていました。
「シーツの使い方が特殊だから、どう使うか、同じ部屋の人に聞いて下さい」
警察官からはそう言われたものの、どうしたら良いのか分かりません。戸惑っていると師匠が私の布団にシーツをかけて下さいました。シーツは袋状になっていて、その袋の中に布団を挿入するのです。私も慌てて師匠を手伝いました。
全ての部屋の布団が敷き終わると、しばらくは自由な時(とき)が流れます。各自が思い思いに、くつろいでいると
「消灯!」
と号令がかかり、牢屋の電気が消されました。それまで各部屋から談笑する声が賑やかに聞こえていたのですが、この号令で一斉に静かになります。
留置場って基本的には何らかの犯罪を犯した人が拘束されている所ですから、粗暴な人達ばかりだと思っていたのですが……意外や、意外!
みんな留置場のルールは忠実に守る人達ばかりでした。
作品名:実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意 作家名:匿名希望