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実話・ソープにタダで通う裏技・男にモテるキャバクラ嬢の極意

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 弁護士という資格は、何も司法試験に合格できないと得られないというものではありません。

 法学部の大学教授等を何年間かやっていれば、それでも弁護士の資格を得ることはできるのです。私の知り合いに民事法が専門なのに弁護士の資格を得て、頻繁に当番弁護士として警察署等を訪れている人がいます。

「民事と刑事では畑違いなのに、まともな弁護ができるのかな……?

まあ、あの人の事だから小遣い稼ぎに行ってるんだろうな」

 そういう陰口をたたく人もいました。


――民事と刑事がどう違うのか? 私も一言では上手く説明できないのですが、簡単に言うと……

 民事とは、警察が介入することなく、例えば交通事故の被害者が加害者に、警察を介さずに直接に損害賠償を請求するような事例のことを言います。

 刑事とは、警察が介入して国が刑法等の法律によって加害者に刑罰を与える場合です。交通事故を起こした加害者は、多くの場合「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」という刑事特別法によって刑罰が与えられるのです。

 この場合、交通事故を起こしたひとりの加害者は、民事事件として損害賠償を支払わなければならず、同じ交通事故における犯罪者として刑罰も受けなければなりません――
私についた当番弁護士も、おそらく民事法が専門の大学教授だったのではないでしょうか? 刑事法はよく分からない。質問されても的確な回答が出来ない。だからそそくさと帰っていってしまったのでは?

 彼はお小遣いがもらえれば、それで良かったのです。

 「無罪」とは、裁判が提起され罪とならないことを、裁判所が被告人に言い渡した場合のことを言います。この場合は裁判が終わるまで拘置所に身柄を拘束されますので、無罪となって釈放されるまで、それなりの期間は自由になれないという事になります。

 これに対し裁判が提起されずに「起訴猶予」となった場合は、先ほど師匠が教えてくれたように逮捕された後、10日間か20日間勾留された後、釈放されます。この場合は10日間か、あるいは20日間経てば釈放され自由になれるのです。


 また日本の場合は、刑事裁判が提起されると「無罪」になる可能性は、限りなく「0」に近いのです。先ほどの当番弁護士が言った『だったら無罪だな』というのは、裁判が提起された後に「無罪」となるという意味ではなく、起訴猶予になるだろうという意味だったのではないだろうか???

 師匠は刑事手続きに詳しい人でした。この点を確認したかったのですが……

 実は師匠は、ギャンブルにのめり込んでしまって犯罪を犯した人でした。かってに拝借した金銭は使い込んでしまって返済することが出来ません。こういう場合は執行猶予が付かずに実刑判決になってしまう可能性が高いのです。



 ご自分は実刑だろうと覚悟を決めている人に、「私は起訴猶予になるでしょうか」とは、とてもではありませんが、尋ねることは出来ませんでした。