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今さら台湾旅行記

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 実際朝早くに東京を発って、午後いっぱいを寒風と雨の九份で遊んだので結構疲れてます、しかし、この後の予定では夜市に出かけるチャンスが無かったんですよ、台湾に来て夜市を体験しないで帰るのはいかにも残念ですからね、頑張って出かけることにしました。
 夜市と言えば士林が有名、MRTなら三駅なのですが如何せんくたびれてる、タクシーを使えばいいかなとも思いましたが、士林夜市そのものが広いのでやはりくたびれそう。
 と言うことで徒歩でも行ける寧夏路夜市を選びました、規模は小さいがグルメ夜市としても知られているそうなのでぴったりではないですか。

 ですが……結論的に言えば、あまり大したものは食べられなかったですw
 士林夜市のことは調べていたのですが、寧夏路夜市はノーチェックでした。
 実は屋台が並ぶ夜市の通りの片側に地元で人気の店が並んでいたらしいのですが、そんなことを知らない我々は屋台めぐり、しかも妻は屋台の料理にはやや及び腰、と言うことでしっかり火が通っているものをと言うことで、まずは台湾名物巨大から揚げ鶏排を……これがでかい。
 二人で一個頼んだだけだがそれだけで胃袋は50%、そのほかに揚げた芋餅、カットステーキを食べただけで満腹してしまった次第。
 誤解のないように書いて置きますが、私は食が細い方ではありません、どちらかと言えばグルマンの範疇に入ります、妻も女性としてはよく食べる方、しかし揚げたての鶏胸肉丸々一枚は結構な量です。
 それでも牡蠣入りオムレツだけは食べてみたいと思っていたのですが屋台には見つからない……後で調べてみれば屋台通りの外側にある名店を素通りしていたようです。
 そしてその帰り……駅でもホテルでもないのでタクシーが捕まらない、まあ、歩いて15分くらいの距離のはずなのでぶらぶら歩いていれば着くだろうと歩き始めたのですが、台湾の道路案内は通りの名前が中心なんです、でもホテルは台北駅のすぐ近く、台湾の東京駅とも言うべき台北駅くらいは表示しているだろうと思ったのが間違いで、『台北車站』の案内を見つけたのは最後の曲がり角、そこを曲がるともうホテルは見えてました。
 結果的には多分20分くらいで帰りついたのですが、不案内な異国の地で地図を頼りに歩くのはきついものがありますね。
 結論から言えばホテルに寄らずにそのままMRTで剣潭まで行き、士林夜市で食べてタクシーでホテルへ、が正解だったかも……一休みしてしまうと出直すのはきついですわw

11/29 2日目
 今日は台南の高雄へ行く予定で、日本で台湾高速鉄道、いわゆる台湾新幹線のフリーチケットを購入、前日に指定席も取って置きました。
 指定席券の差額を取られるだろうと思っていたのですが、何とここでも無料、往復の新幹線代も割引ではありますが一人7000円、それも3日間乗り放題と言うチケットです、まあ、3泊4日の旅行で乗り放題は使い切れませんが、本当に交通費は安いです。

 指定席を予約した列車は7:20分ごろ出発する列車。
 朝食は駅弁を買おう、と決めていて台北駅で前日に見かけていた弁当屋(台湾では便当、日本語由来かも知れませんね)に……ところがまだ開店していない。
 列車は運行しているし、朝食時でもあるから開けておけば売れるだろうに……と思うのは日本人的感覚なのでしょうか、まあ、あまりガツガツしていないところも台湾人の魅力なのかもしれません、絶対的利便性を追求すれば、こちらも他人の絶対的利便性を満たすため余計に働くことになりますからね、これで良いのかも。
 仕方なく『全家』でおにぎりと飲み物を購入、『全家』は『ファミリーマート』のことです、何のことはない、コンビニおにぎりの朝食、う~ん、いかにも残念だが仕方がありません、時間もなかったですし。
 もっとも、コンビニおにぎりと言っても日本とは具が違います、それなりに台湾っぽい牛肉のしぐれ煮みたいなものを選び、それだけだとちと足りないと思ったので海鮮太巻きも……こちらは微妙に薄い味の酢飯で、正直あまりおいしくはなかったです。
 台湾新幹線は全く日本の新幹線と変わりません、歴史が浅いだけにこちらの方が綺麗なくらい、高雄の入り口・左營駅までは1時間半程度、飛行機よりも快適に過ごせます。
 高雄での最初の目的地は『龍虎塔』、竜の口から入り、虎の口から出ると運気が上がると言う有名な観光地です。
 ここで一つやらかしてしまいました。
 ガイドブックの地図で見る限り、駅と塔は歩いて10分ほどにしか見えないんです、でも、駅員に聞いてみるとバスに乗るのが良い、と言うんですね。
 で、教えられた路線名のバスに乗ったのですが、一向に到着しない。
 実は両方向に巡回する路線で、逆のバスに乗ってしまったんです。
『おかしいな、そんなに遠くじゃないはずなのに』と思っていると、現地の若い、元気な女性が運転手に何か尋ね、逆回りと気づいたらしくて、そして我々にも『ドラゴンタイガー?』と聞くのでそうだと答えると『降りろ、降りろ』と教えてくれたんです。
 結局、道の反対側のバス停に行くと、駅に行きたいらしいお婆さんが居て、元気なお姉さんが尋ねると『もうすぐバスは来るよ』と教えてくれた……らしいです。
 と言うことで何とか龍虎塔に到着、1時間近くロスしてしまいましたが、こんなことも旅の面白さなのかもしれないと納得することにしました。

 龍虎塔はかなり楽しめましたよ。
 塔が位置する蓮池潭は人造湖とのことですが蓮の花も咲いていて中々綺麗だし、龍虎塔の他に孔子を祀る塔と関羽を祀る塔も有り、湖のほとりには大きなお寺も二つある。
 どれをとってもコンクリート造の観光用、と言う感は否めないのですが、そのチープさもいかにも南国情緒と言う感じがして心地良いんです。
 実は台北は亜熱帯ですが台南はもう熱帯なのだそうで、湖の周回道路にはヤシの木やマングローブも生えていて(植えてあってかな?)東南アジアっぽい雰囲気。
 台北を出る時は一応ウインドブレーカーを羽織っていたのですが、こちらでは半袖一枚で充分、昨日の九?とはずいぶんと違います。
 いかにも観光地らしく屋台なども出ていて、半日バッチリ楽しめました。
 
 今度はタクシーを拾って左營駅に戻り、MRTで美麗島駅へ。
 この駅は駅舎の中に巨大ステンドグラスの天井があることで知られています、ガイドブックで見た時はもっと小さいのだろうと思ったのですが、実物は予想外に大きくて描かれているものも神話っぽいもので興味深い。
 日に何度か光のショーも開催されるらしいのですが、この日は地元の小学生のイベントがあるのでショーはないとのこと、この程度は漢字で読めてしまいます、もっとも英語の案内の方が少しわかりやすいんですがw
 昼食は美麗島駅の近くに地元で人気の店がある、と言うことでそこにしようと決め、指定の出口を出ると……。
『ここか?……』
作品名:今さら台湾旅行記 作家名:ST