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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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悠久に舞う 探偵奇談17

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「大丈夫なの、おばあちゃん」
「風邪こじらせたら悪化したんだって。でも平気。そんな長く入院するわけじゃないみたい。来週には戻ってくるって」

こんな寒い中、家に戻らないなんて。よほど家に帰りたくない理由でもあるのだろうか?

「じゃあ寒いからうちおいでよ。」
「え、でも」
「こんなとこいたら風邪ひくじゃん。母ちゃんまだ帰らないんでしょ」
「う、うん…。八時すぎくらいって」
「母ちゃん戻る頃に送ってあげるから、それまで来なよ」
「ありがとう」

若菜と話すのは久しぶりだったが、もっと明るくて元気な印象だったはずだ、と隣を歩きながら瑞は思う。俯いて口数の少ない隣の少女は、夏ごろはもっと溌剌としていて、村の秋祭りでは友人らとはしゃぎ回っていたのに。端的に言えば元気がない、暗い。祖母の入院が原因だろうか。




「おや、若菜ちゃんだ」

家に帰ると祖父が出迎えてくれた。

「こんばんは。お邪魔します」
「母ちゃん仕事遅くなるっていうから連れてきた」
「そうかそうか。お入り。寒かったろう」

彼女の祖母が入院していることや、母親の帰りが仕事で遅いことを承知しているであろう祖父は、何も聞かずに彼女を優しく迎えてくれた。

「お母さんに、みぃちゃんちにいますってメールしたら、終わったら迎えに来てくれるって」

祖父がお茶を入れてくれる。今日の夕食はおでん。ストーブの上で朝からコトコト煮込んだというおでんはホクホクで、瑞も若菜ももりもり食べた。食欲はあるようで、瑞は安心する。冷えた身体も温まったことだろう。