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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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悠久に舞う 探偵奇談17

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会えない日も



翌日土曜日の朝。
休日の自主練習に郁の姿がない。部員の殆どが土日のどちらかの午前中に来る中、郁は土日両日ともに練習に来ていたから、いないと違和感があった。

「先輩、一之瀬は?」

瑞は伊吹に尋ねてみた。主将は今日は胴着姿ではなく私服姿で、こまごまとした書類を片付けている。年度末が近づき、部誌の整理やら三年生からの引継ぎやらで忙しいのだという。

「一之瀬は、なんか熱でたから休むってメールきてたぞ」
「熱ですか…」

昨日弓道場に残って若菜を気遣ってくれていた郁。もしかしてあの後、雨に降られたのだろうか。心配になってくる。

「珍しい。いっつも元気なのに」

瑞が言うと、伊吹が顔を上げて同意した。

「そうだな。あいつが休むって、今まであったかなあ…」
「ですよね…」

うまく、喋れていただろうか。瑞は昨日の郁とのやりとりを思い出す。彼女の思いに気づいてから、今まで通りに関われなくて、どうしていいかわからなくなることがある。恋だのなんだのを差し引いても、やっぱり大事な友だちに変わりはなくて、関係が崩れてしまうことが恐ろしい。

伊吹はそんな瑞の気持ちを知っていてくれている。だからだろうか、大丈夫だよというように柔らかく笑ってくれた。

「あとでメールしてやれば?」
「そうします」