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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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悠久に舞う 探偵奇談17

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「迷惑ではないし、そんな怖いものが来る家に若菜ちゃんを一人で置いておく方が、お母さんも心配だと思うよ。お母さんが安心して仕事に行けるためにも、そうしなさい。自分とお母さんのために」

祖父の優しい言葉に、若菜はぽろっと一つ涙を零して、ありがとうございますとしゃくりあげた。やっと安心したようだ。怖かったろうな、と瑞は同情する。




九時前に若菜の母がやってきた。祖父が若菜の母に事情を説明する。飽くまで、不審者がうろついているようだから、と言うに留めたのは、母親を必要以上に心配させたくないという若菜の思いを汲んだのだろう。

「村の自治会にも伝えてありますし、青年団の見回りも強化しています。うちにはいま紫暮もいますから、出来ることがあれば遠慮なく仰って下さい」

母親は深々と頭を下げ、その旨を了承した。

「明日は学校からうちに直帰するんだぞ」
「うん、わかった。ありがとう、みぃちゃん」

母親とともに返っていく若菜を見送る。紫暮が隣で息をついた。

「早く解決すればいいが。自治会なり警察なりが動いてくれて」
「うん…」





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