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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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巡り合う街の不確定未来 探偵奇談16

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結局瑞はふらふらしているところを交番のおまわりさんに保護されて、そこから家に連絡が行って無事に家族に再開できたのだった。

「ママたち嬉しくて泣いてた?」
「ううん、ゲンコツでド叱りされた…父さん以外から」

烈火の如く叱られて、瑞はそれ以来兄や姉の忠告には大人しく従うようにしている。それを聴いて少女はけらけらと笑うのだった。

「おっかな~い!」
「おっかないよまじで」
「でもド叱りされるってことは、大事にされてるってことよ」

突然大人びたことを言うので、瑞は笑ってしまった。

「なによう。あ!おにーちゃん!」

少女が立ちあがる。人通りの中を歩いていた少年が、こちらに気づいて走ってくる。

「どこいたんだよ、このバカッ!」
「いたあーい!」

ぽかっと頭を叩かれ、ぼうりょくはんたーい、はんたーい、と少女が喚いた。

「あの、すみません、助けてくれた方ですよね?」

少年はありがとうございます、と丁寧に頭を下げた。まだ小学校低学年くらいの子なのに、しっかりしているなあと感心する。先ほどのバスで出会ったオヤジとは大違いである。日本の未来は明るいかも。

「おみかんくれたー」
「ええー!?すみません本当に…」

終始申し訳なさそうな兄の気もしらず、妹は無邪気に瑞の手を引く。